陣内の東京本格進出が成功するかの鍵

ジャイケルマクソン - タスカプレミアム

放送週にも話題にしましたが、陣内智則のこの辺の下世話な上に、下衆な部分は、本格的な東京進出の足枷になりかねない。もうこの日のトークは、完全に吉本内、関西での常識とお約束に終始したお兄さんトークで、ああいう陣内の面を知らない人には、大きなマイナスイメージになったでしょう。
関西のお客さんだって、一般の人、オバチャン、吉本ファンで分かれるけれど、陣内のこういう面は、関西の人でも一般の人から見たら、引かれるだけでしょう。それは東京の人からしたら、もっと直接的にイメージに響いてくるから、この辺をどうコントロールできるかが、陣内の東京進出の成功の鍵になりそうです。
でも実際問題として、陣内が後輩に偉そうにしているということ自体が、かなり世間のイメージと隔離しているんだけど、その辺はどう考えているんだろうなあ、もう芸人さんに、上には腰が低くて、下には偉そうなんていう、社会の図式をそのまま芸人さんに、見せられたくないですよ、というか最近の若手芸人は「客に媚びない」とか言ってるけど、会社のシステムとか年功序列とか、そういうもっと大きなものに媚びてるのは、どうなんだよと、そっちの方が芸人の生き様として、果たして恥ずかしくないの? ということは強く感じるんですよね。
それはケンコバの「ルールの中で暴れる」とかいう戯れ言も同じで、こんなの何の価値もない言葉だと思うんだけど、これを持て囃している連中の方が、僕はケンコバより腹立つんだけど、「ルールの中で暴れる」なんて、80年代に爆風スランプと、とんねるずが、もっと形になる行動で再三やり尽くして、もう何も出来なくなるぐらいまで、やりきった事じゃないですか、そしてその後にダウンタウンが出てきて、とんねるずが暴れた後で、ルールを半歩踏み出すという事に挑戦して、ルールの幅を広げていった。その後で「ルールの中で暴れる」なんていうのは、ダウンタウンが広げたルールの中で、安住するという宣言以外の何物でもない、本当に軽いコメントで、僕はガッカリしたコメントなんだけど、これを褒めている人が多いのが、もう芸人だけじゃなくて、お笑いファンにまで、いまのシステムに飼い慣らされている人が、いかに多いかと暗澹たる気持ちになりました。なんか結局、いまの大阪の芸人で、「客に媚びない、自分のやりたいことをする」って言ってる人たちって、「客に媚びないってポーズする芸人が好きな人たちに媚びてる」という、凄い寒い状態になっているんですよね、だから芸人なのに、年功序列のシステムに疑問を持たないし、空気を乱さない、ルールを守る、というサラリーマンか公務員かみたいなことを言い出す。昔の芸人さんの方が、よっぽと会社や先輩が作ったルールに楯突いていた。コント55号が始めてテレビで、コントやった時の話とか、もっと若手に語り継いで、教えてあげるべきでしょう。
だから「明石家電視台」で、そういうのに慣れ親しんだ吉本若手芸人がゲストで来ると、予定調和に終わらせないさんまさんの振りや、ルールなんて気にしないショージさんや寛平さんの前では、何も出来ないことになってしまう。タモリさんや所さんもそうだけど、この辺の人たちは「野球しよう」と集まって、いきなりサッカーボール蹴り出して、すぐにそれを手でもって、バスケットのゴールに入れるみたいなことをする人たちで、それがお笑いだと思ってる人たちなんだから、そりゃ「ルールの中で暴れる」なんて連中が勝てるわけがない。ルールを逸脱するどころか、最初からルールを見ていない人が大御所でいるんだから、そこに勝てるわけがない。というか明石家さんま島田紳助ビートたけしタモリ相手に、勝ってやる、寝首取ってやるという気持ちが、最初から無いのかも知れませんが。
逆に言うと、いま吉本で本当にアナーキーで、客に媚びずに、かといって会社や、いまの関西のお笑い界のシステムにも媚びてない、というのはおしどりや川上じゅん、笑福亭鶴笑みたいな、伝統芸能を守りながら、新しいことにも挑戦している人たちや、鈴木つかさやへびいちごのように、一匹狼的な存在感を発揮している人たちの方が、よっぽど本当の意味でアナーキーで、芸人らしい芸人だと思います。
しかし陣内は、才能はあるんだから、どうかこういう面を東京では巧く隠し通して欲しい、本当に奥様には、陣内の東京進出における、イメージ戦略などのコントロールに、お力を貸してあげてほしいです。
「笑わせるんじゃない、笑っちゃうのが芸じゃないかな」に続く。

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陣内智則, 中川家, フットボールアワー, ほしのあき

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