驚くぐらい感想がない「キングオブコント」

妹宅に行っていたというのもあるんですが、生で見るのは厳しそうという気持ちもあったので、録画して後回しで見ようと思っていたんですが、帰宅してから、最後の一分か二分だけ見て、どういう事が起こったか理解できてしまった(苦笑)。
まあ仕方なく見返しましたけれど、なんかあんまり感想がないなあと思っていたんですが、世間的にも静かな感想が多くて、「期待してなくてよかった」という反応に代表されるように、元々そんなに期待していなかったから、わざわざ批判することはないとか、決勝メンバー発表の際や、今大会のルール発表の時点で、全て言い切ったという人が多かった、というのが正直な所でしょう。
番組や大会のシステムとか、ダウンタウンの司会とか、決勝メンバーの選定基準やレベル云々というのは、蓋を開ける前に想像していた通り過ぎて、僕も繰り返す気にはなれないし、でも一つだけ言わせてほしい。今回用意されていた舞台のセット、どこがどう豪華なんだよ(笑)。なんかあれを豪華なセットって言ってしまう所に、いまのお笑いファンって、本当に「エンタの神様」見てないんだなあと、改めて思い知らされた。「スリーシアターショー」とか「エンタの神様」のスタッフ泣くよ(笑)。あの安っぽいカキワリが、なんかこの番組の全てを現していましたね、天竺鼠とか、カキワリじゃなくて、本物の金屏風ぐらい用意してあげて、はじめて豪華なセットを用意と言いましょうよ(笑)。
システムとか番組のことをとやかく言っても仕方ないので、簡単に芸人さんのネタについてだけ、触れたいきたいと思います。

TKO 「合コン」

なんかTKOって、大阪の若手時代から、賞レース不得手にしていたよなあ、ということを思い出してしまったよ(笑)。ベテランになって、売れっ子になっても、そういう所は根本的に変わらないんですね。5点満点で、自分なら2点。

バッファロー吾郎 「拳法の達人」

TKOと同じコメントで良いんだけど、かわら長介風に審査コメント付け加えると、「市毛良枝である意味、必要性がない」「またそのことに説明も出来なければ、オチ付けることも出来なかったから、伝説の剣の話に逃げた」ということで、レッドカーペットなら中笑いになって、中笑いになったということや、今ちゃんのフォローコメントも込みで、優れた作品というような種類のネタだと思う、不条理な設定や、勢いだけで押し切るという面でも、天素以前の時代と見比べて、おとなしくなってしまっていたのも残念でした。まあそりゃ芸人は、この場にこんなネタを持ってきた、という所込みで評価するだろうけどね。1点。

THE GEESE 「卒業式の打ち合わせ」

なんかここも賞レースじゃないよなあ、いや上位何組まで決める賞レースとか、特別賞があるような大会ならともかく、一組優勝者だけを選ぶという大会は、明らかに不向きでした。普段のライブやオンバトなどで、五分使いこなせない事はないはずなんですが、変に詰め込みすぎていて、賞レース慣れしていない所を露呈してしまった感じはありました。2点。

天竺鼠 「結婚式の挨拶」

単純にこの日一番笑った、という事ならこの時が一番でしたが、三分過ぎた辺りからの急速な失速は、事前に危惧していた「五分使いこなせるの?」という心配通りの結果だったんですが、明らかに瀬下がいてもいなくても成立するネタだったりと、減点法で点を付けたら一番ダメだったとも思うので、この結果はそれなりに理解できる。ただこういう勝負事のお笑いバトルや賞レースに、一番場慣れしているというのを、強く感じさせるネタの作り方、選択だったと思います。3点。

チョコレートプラネット 「古代ローマ風コント」

ラサール石井さんの去年のダイアンに対する、「M-1じゃなくて、オンエアバトルのリズムでやってしまった」というコメントを思い出しました。2点。

ロバート 「新人勧誘」

これ凄い評判良いみたいですし、実際に会場の芸人評価も高かったけど、僕はあまり意味が分からなかった(笑)。まあこれは好みの問題ですね。1点。

バナナマン 「朝礼」

僕はこのネタはっきりいって嫌いで、他の番組とかでやってると、基本的にその間はチャンネル変えるんですが、完全に地肩の違いを見せつけましたね。3点

2700 「お笑いファン」

彼らは悪くない、選んだ奴らが悪い。ということで採点もしないでおきます。河本の優しいコメントに拍手。
ということで、5点満点で4点以上付けたいというコンビは、僕はいなかったなあ……。$10、ジャルジャルチョップリンラバーガールを決勝で見たかったですね。

最終決戦

「なんでバナナマンが優勝じゃないんだよ!!」というのも、違うような気がするんだよなあ、バッファロー吾郎のネタも酷かったけど、バナナマンのネタも明らかにパッとしなくて、こんな五十歩百歩の出来で終わったら、そりゃ普段お世話になっている方とか、事務所の先輩の名前を言うよなという結果でしたね。
バッファロー吾郎については、「怒濤のくるくるシアター」の頃から見てきた身としては、結局こういう所に着地したのか、という寂しさがありますね、その辺の気持ちは、にづかさんの方が巧く表現してくれていますが、いまのバッファローは本人達は気付いてないかもしれないけど、ボブキャッツリットン調査団とは、違う方向に向かっていると思う。
ネタの中身としては、一本目も二本目も最初に提示した大枠で、最後まで勝負できていない、というのが引っかかる内容でしたね。

ただこの最終決戦という見方でいけば、優勝の結果を八百長とかいうのは無いよなあ、というぐらいにバナナマンも酷かった。これなら木村家と竹若家の家計のために、僕もあの場に審査する立場でいたら「バッファロー吾郎」と言ってたかも知れない。

キングオブコント2008 - 一汁一菜絵日記帳

本当にこの結果で、バッファローさんが得をしたと思えないのが、凄く悲しいんですよね、一番得をしたのは参加しなかった、ラーメンズやへびいちごじゃなかったろうか? あと早速、竹若さんのブログのコメント欄を荒らしてる連中とか、もう本当に「犬に踏まれて死んじまえ」って感じで、本当に気分悪いんですが、番組スタッフに文句言うのならともかく、出演者は関係ないだろう(苦笑)。
少しだけシステムとかルールの話をすると、別に八百長とか出来レースというのは、あっても良いんですよ、ただ対外的にはそれを隠さなくてはいけないし、隠せていたらそれは八百長でも出来レースでもない。でも実際にガチンコでやったとしても、出来レース八百長の疑念をもたれるような器を持ってしまったら、それは八百長になってしまうということは、確かにあると思います。
例えばM-1の一回目の一般客投票のような、蓋を開けるまであんな事になることが予測できなかった、ということはあるでしょうし、一回目の失敗を二回目に活かす、ということで良いと思うけど、今回はあまりにも事前の会議などで、シミュレーション出来なかったの? という点が多すぎた。
でもイザ放送を見てみると、松本人志や吉本系のスタッフの責任より、TBSのダメさ加減の方が、目立ったという風には、受け止められることが多々ありましたけどね、その辺は色んな人が突っ込んでいるので、いまさら書きませんが。

社会人が仕事もそっちのけでTVにRADIO:キングオブコント実況用記事(笑)

しかしこの番組の感想を見ていると、単純に盛り上がっていないというか、叩くまでもないというような反応で、不満噴出で大会大失敗となるよりも、マズイ感じになってしまいましたね、僕も声高に番組批判しようという気が起きないもん、これ事務所の関係とか、TBSとの付き合いとかもあるだろうけど、事務所単位で来年は参加しない芸人出てくるんじゃないかな?

キングオブコント2008 適当視聴メモ:アホ理系青年の主張/窓野マサミ・真 非公式Blog:

ベーシックな批判記事としては、こちらが良くまとまった、良記事だと思います。

キング・オブ・コントとかなんとか - たいしょうの『言り独』

ガツンとシュートな意見としては、こちらがオススメです。