「笑いの超新星ROUND2」

笑いの超新星ROUND2 - 一汁一菜絵日記帳

なんかにづかさんとは、いつも似たような感想になりがちですが、今回はほとんどの感想モロ被りです(苦笑)。あと合間のリアクションコーナーは絶対にいらないでしょう。もしやりたいのなら、昔のキダ・タローみたいなご意見番が必要でしょう。しかもこういう事をやり慣れているはずの吉本勢が、天竺鼠以外は松竹勢に完敗してたし、まあ天竺鼠がぶっちぎりで面白かったから、負けた感じにはなっていなかったですが、あと結局この手のゲームコーナーって、内容が桂三枝の時代から何にも変わっていないのも、正直どうかと思います。

藤崎マーケット 漫才「告白」

漫才アワードの時の感想で、「WACHACHAの頃の芸人の誰かに似てる」という事でしたが、そうですよ「みのなが」そっくりなんですよ、この漫才。いやみのながに限らず、2丁目劇場の頃のあの時代にいた、地味なんだけど劇場に通っているファンには、実力派って評価される漫才師っぽい。でも上の世代やテレビ関係者とかには、あまり評価されない無個性な漫才になってしまう。藤崎マーケットは「ラララライ体操」があるから、テレビに出られているんだ、ということを見つめ直さないと、いつかヤバイことになりますよ。藤崎マーケットの漫才って無個性すぎて、見た側からどんなことしていたか忘れることが多い。

ジャルジャル コント「しりとり」

僕はジャルジャルは、いま大阪に残っている吉本の芸人の中では、一番面白いと思うし、メジャーで売れる個性とか戦略もある人たちだと思っているけど、こんなネタをテレビで下ろしてしまう隙があるのだけが、というかこの設定なら、アタマからケツまで、「ち」で返すというので徹底しないとダメじゃないですか、途中で「す」に変わってしまったのは、どうかと思います。
というかさっき藤崎マーケットはみのながに似ている、ということを書いた側からこんな事書くのもアレだけど、このネタはまんま、まるむし商店の「す」で返すネタじゃないですか、というかまるむしさんの方が、10分とか20分とか営業で、お客さん相手にアドリブで延々とやっていてレベルが高いですよ、いや本当にこのネタに感動したとか、大笑いしたとか言ってる人は、近所のスーパーやお祭りで、まるむし商店が来てたら行った方が良いですよ、もっと凄いですから、というかまさかジャルジャルに対して、「この設定なら、まるむし商店の方が遙かに上」という感想を言う日が来るとは思いませんでした。
もちろん「しりとり」という設定以外の面でも、なんかジャルジャルに対して、批判的な人の感想として、「ガチャガチャ騒いでるだけ」という人は結構見かけるんですけど、このタイプのネタしか見たことない人が、そういう反応をするのは無理からぬ事だと思いました。

つか、賞レースの予選でこんなネタやるかぁ?
笑いの超新星ROUND2 - 一汁一菜絵日記帳

なんか大阪の賞レースって、「M-1グランプリ」と「ABCお笑い新人グランプリ」以外は、吉本の芸人を中心に、出演者が微妙に手を抜く所があって、それは芸人が審査を信頼していない結果だと思うのですが、こんなネタで10位以内にするからだよなあと思ったら、二位で決勝進出となったのは驚きました。

鎌鼬 漫才「部活」

これも学校あるあるネタで、最後は男の子二人が楽しくじゃれ合ってふざけ合ってる、みたいな雰囲気で終わるという、典型的な大阪の若い女の子のお笑いマニアが好きなネタではあるんですが、最近の鎌鼬は漫才における、キャラクターの整理が巧く行っている、漫才アワードでも「とろサーモンに負けていない」と感想書きましたが、ここが勝ち上がれなかったのは納得出来ない。

スマイル 漫才「親子漫才」

スマイルに対しては、「ひねりすぎ」「難しいことし過ぎ」と言っておけば、とりあえず良い感じになってしまったな……。いまスマイルが苦しんでいるのなら、新しいことに挑戦するのではなく、原点回帰を進める人がいて欲しい。いやまさかスマイルがキャラ迷走し出すとは思いませんでしたよ。

ギャロップ 漫才「通販番組」

また物凄い鉄板ネタ持ってきたと思ったんですが、この番組の持ち時間をきちんと確認してなかったし、わざわざ計る気にもならなかったんですが、えらい毛利が動きを省略していたり、テンポも早めで、物足りない感じでした。それでも今日のレベルからしたら、勝ち上がるかなという水準ではありましたが。でも漫才師としての技術が高いのが売りのコンビが、こういう失敗しているのは見たくなかった。一応、末席とはいえ今年のM-1決勝進出予想に名前を出している身としては、いくら超新星とかアワードでも油断して欲しくないです。

天竺鼠 コント「家庭教師」

可もなく不可もない感じでした。

銀シャリ 漫才「テレビ番組」

なんか銀シャリも分かりやすく迷走してるなあ……。要素を詰め込みすぎてしまうのは、若手芸人が不調の時にやってしまいがちなんですが、吉本にテラさんはいないのか、テラさんは。

GAG少年楽団 コント「友達」

キングオブコントとは違うネタかも知れないけど、まあこの水準のネタだったら、そりゃ二回戦で落とされるかなという感じですね、このグループも外した時は大外ししますねえ。とりあえずbase芸人には、アウェーで戦うための戦略として、対外試合においては「学校学生あるある禁止」としたら、それだけでもかなり変わりそうな気がするんだけど、問題は芸人もファンもこれが「学校学生あるある」に結果的になっていることを、どこまで気付いているのかということです。

スーパーマラドーナ 漫才「エレベーター→SMクラブ

振りの部分のトークっぽい流れの漫才では掴んでいるのに、本編に入って離してしまったという所でしょうか、暴力的な流れでは、引いてる人が半分、受けている人が半分という所でしたが。

クロスバー直撃 コント「刑事」

にづかさんは「WACHACHA」より前の時代のコントって書いてるけど、下手したら「天素」以前って感じしませんか? 未来世紀01・02とか、オールザッツ漫才の94年とか、松竹若手ライブとかで、よく見たコントでした。このオチは関西の深夜番組で、ギリギリ放送可能という所ですね。

11位以下になった五組

今回は吉本10組、松竹が5組という内訳で、下位五組はダイジェストでしかネタが放送されない、というレギュレーションですが、見事に吉本が上位10組で、下位は松竹が独占してしまいました。しかしこの賞レースは元々松竹勢に厳しい結果が出ることが多いんですが、それでものろしやヒカリゴケが、どんなに放送されていなかった所で、大失敗していたとしても、今日のクロスバー直撃やGAG少年楽団より、出来が悪いというのは、俄には信じられないです。特にヒカリゴケは現在の代表作である「野球の監督」のネタだったみたいだし。

結果発表

ギャロップはともかく、ジャルジャルは納得出来ないです。僕が審査員なら鎌鼬ギャロップですが、ただ点数見たら審査員の一人当たりの平均点が低い、審査員が一人あたり100点満点で、ほとんどの芸人が700点前後ということは、70点ぐらいが平均値というのは、どれだけ可もなく不可もなくという感想で、そこから突出していた芸人はいなかったという、結果だったようです。レギュレーションが芸歴七年目以下ぐらいになると、いまの大阪の賞レースは、ここまでレベルが落ちているのかと思わずにはいられませんでした。つーかGAGが3位かよ。