東京のテレビにも浸食している「吉本芸人オンリー」の番組

YouTube - 悲しきレギュラーなし芸人4/4 - タスカプレミアム

出川が言ってた、『Wコージとやりたいけど、最近の「やりすぎ」は吉本の芸人ばかりがゲストで(他の事務所の芸人は)出れない』というのは吉本が大阪でやってることそのままをとうとう東京でもやりだしたかと思った。今は吉本芸人が司会の番組が多いから危ない状況。しらん間に吉本洗脳されそう。吉本くくりで企画を続けるのは勘弁してもらいたい。

確かに大阪での「ジャイケルマクソン」や「楽屋ニュース」のような、大阪や名古屋でやっている吉本芸人が司会で、アシスタントの女の子とか局アナ以外は、出演者は全員吉本芸人という番組が、東京発の番組でも時折見かけるようになってきた。そういう番組が増えることは、大阪の吉本芸人に見られる、極端なアウェーの弱さ、吉本芸人以外と絡むことが出来ないという芸人を、東京でも量産してしまうことになりかねなく、あまり良いことではないような気がするのですが、今の内に取り囲めるところは囲んでおいて稼ごうということなんでしょうか?
東京のテレビ局はかつて特定の芸能プロダクションに依存した結果、編成に口出しされるぐらいまで影響力を行使されるようになったことがあるので、特定のプロダクションの支配を呼ぶような事態には、拒否反応が強くあるということは、テレビ史などを研究・検証している人の著作を読めば、結構な割合ですぐに出てくる話なので、吉本のそういう番組が大阪のテレビ界のように、バラエティ番組を独占することにはならないとは思うのですが、そういう番組が増えれば、必然的に吉本の若手はそういう番組から上がっていくことになるわけで、アウェーでの対応が出来る芸人が、ますます吉本では減るのではという心配をしてしまう。
今田耕司東野幸治は東京で、自分たちのことを知っているサポートしてくれる先輩が、ダウンタウンしかいないという状況で、たけしさん、所さん、志村さん、ウンナンとんねるず、(吉本だけど)さんまさんや紳助さんと、積極的に絡んでいくことが出来たから、今日の今田さんや東野さんになっていたけれど、吉本の純粋培養の温室でだけ育った人たちが増えることになるのは、勘弁して貰いたいです。
吉本括りの番組で育った芸人さんは、吉本の番組や芸人しか出ていない番組でしか、通用しないことというのを分かっていないことが多い、三日前の「ダウンタウンDX」でもブラマヨの小杉が、エピソードトークで「ホテルアイビスの話」をしていたんですが、「ホテルアイビス」の話をしても良いのは、「アメトーーク」と「やりすぎコージー」だけということを理解出来ていない。あのビジネスホテルのトークがブームになっているのは、あくまでもこれら番組限定のことで、一歩外に出たときに話して良いネタではないし、この番組では前提となるトークをかなりはしょっていたけれど、みんなが「アメトーーク」見ているわけではないし、まして「ダウンタウンDX」は芸人以外のゲストがほとんどの場所なんだから、あくまでもいまの若手芸人や深夜バラエティでだけ流行っていることを、前提となる予備知識のトークも無しにするべきではないでしょう。
そういう事は本来はスタッフが注意しなくては行けないことなんですが、ここでそのトークをさせるということは、肝心のスタッフが一番分かっていないっぽい。

大竹まこと ゴールデンラジオ!「大竹メインデッシュ」: 【7月11日ゲスト:松尾貴史さん】

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ここで大竹さんと松尾さんは、最近のトーク番組が事前にアンケートを取って、そこから番組で取り上げる話が決められるという事について、否定的なニュアンスでネタ晴らしをしていますが、この手のアンケートの存在は「踊るさんま御殿」「アメトーーク」「ダウンタウンDX」などで確認出来るわけですが、「ダウンタウンDX」は明らかにそういうアンケートや事前取材をして、スタッフが取捨選択したエピソードをランキングにして発表させているわけだから、スタッフが注意するどころか、そういう身内の話をプライムタイムの芸人だけの番組ではない所で、率先して喋らせているというのは、中の人間が分かっていないということ、目に見えるところで吉本芸人ばっかりが出ていると言うことよりも、そういうスタッフが吉本系の人たち、吉本の息がかかっている人たちばかりという方が、より問題が大きいことが良く分かる。
なんかね大阪で、最近の東京のバラエティの傾向とか、テレビのお笑いのレベルとか嘆いている人は、どうしてこういう風潮の方こそを、否定しないんだと思ってしまう。そういう流れに巧く入れていない、吉本の芸人さんも中堅やベテランで沢山いるんだし、最近のテレビを批判するのならば、どうしてそちらの方にも否定や批判の目を向けないのかなあと思ってしまう。
吉本内でだけ争っていても仕方ない、どんどん他流試合をしていかないと、これから先に色んな所からお笑いに入ってくる人がいるんだから、アイドルやら元スポーツ選手やら、俳優、声優、元漫画家や小説家といった人たちと、経験の差で負けてしまいますよ。そりゃ吉本内の劇場バトルライブで、阪神巨人やカウスボタンと、若手が随時戦っているのならともかく、そうじゃないわけですしね(笑)。

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