「ホームレス中学生」評

ドラマ「ホームレス中学生」を見て - Not a new England −−日本放浪編

田村の貧乏話が、他の芸人の同様の貧乏話よりも、世間に受けて注目されたというのは、悲惨な貧乏や一家離散のエピソードよりも、母や助けてくれたオバサンの死、心に傷を受けた田村を助けてくれた先生、苦しいときに助けてくれた周囲、そして田村と田村の兄姉が他人や世間を恨んでいる様子がない所の爽やかさ、という所は凄い大きな要因でしょう。
本人の語り口もそうですし、本にしても、もっと悲惨なグロい話として際立たせることも出来るし、もっとあざとい泣かせ話にもできるような内容なのに、これは田村さんの天然の資質だと思うんですが、そういう方向にこの話が、本人のトークでも原作の本でも向かっていないのが、田村さんの人柄を表すものであり、大ヒットの理由でしょう。

ホームレス中学生ホームレス中学生
麒麟・田村裕

一人二役 14歳 (MouRa) 陰日向に咲く コミックホームレス中学生 探偵ガリレオ (文春文庫)

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