「体育会系脳」の体罰教育と兵営訓練への幻想

橋下知事「職員の自衛隊体験」発言 「庶民は拍手喝采かな」: 朝ズバッ! :J-CAST テレビウォッチ

この件は「40代の職員を対象にする」とか「(橋下知事自身も)僕も行くぜ」と言ってるとか、色々と面白がれる要素もあるんですが、基本的には「軍隊をなんだと思っているんだ」という否定的なスタンスで受け止めたい話ではあります。
せめて軍隊や自衛隊経験者がいうのなら分かるけど、軍隊を体育会系の部活と勘違いしてる人は、石原都知事とか宮崎県知事も含めて多すぎる、戦後世代の人たちにある軍隊は優れた教育機関幻想とか、劇団とかラグビー部の延長線のような形で、軍隊とか自衛隊を教育現場のように思っている人たちは、サユウ問わず無茶苦茶多いんだけど、「憲法9条絶対維持の徴兵制賛成論者」とか沢山居るから油断ならない。
まあブートキャンプに参加することが、組織の団結力を高めたりするというのは、実際に効果を上げているという話はあるんだけど、もしそうだとしても実際の自衛隊に体験しなくても、元OBだとか専門家の支持の元で、別にブートキャンプなんていくらでも出来るでしょう。
体育会系の運動部や劇団、たけし軍団と軍隊や自衛隊は違うなんて、当たり前のことを分かっていない人が、この知事達に限らず多すぎるのは気になるし、なんか「マッチョ脳」というか「体育会系脳」というのが、日本の指導者層への蔓延は、改めて感じます。

東国原知事「愛のムチ条例できないか」…報道陣に : 社会 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)

僕は前にも書いたけど、線引きが困難なものは「全部OK」か「全部ダメ」という極端な事をするしかないと思っていて、結局何を持って「愛がある」と認定するのか、どのくらいの加減なら「一定」と認定されて許されるのか、中には木刀で骨が折れるまで叩いても、「愛があるからやった、この程度なら問題ない」と言い張るキチガイ教師だっているんだから、ゾーンを明確に出来ないことを条例なんかで定めるべきではない。
子供の権利条約」とか、戦前の「体罰禁止令」とか色んな話を持ってきたい所ですが、田宮榮一氏の「法律で決めることではない」というのと、アーチェリーの山本博先生の「教育現場はずっと暴力ではなく、言葉で教えていく方法というのを積み重ねてきているのに、いきなりそんな事されても現場は困る」「いまの先生は自分たちも子供の頃から、体罰を受けてきていないから無理」と言っていたけど、教育とか治安とか医療とかは、専門家による密室の暴走というのを止めるのは大事だけど、政治家が思いつきと人気取りで大きなルールを変えてしまうようなことを、軽々しく言うべきではないと思う。
というか条例で認められるようになったから、体罰するようにします。なんて教師はロクでもないに決まってるじゃないか。そんな単純なことも分からないのは、この質問をした議員も、それを受けて会見でこんな事を言った知事もダメ過ぎる。