作り手を“やる気”にさせる著作権とは――島本和彦氏など語る:ITmedia News : 一汁一菜絵日記帳

ようやっと僕が語りたい切り口で切ってくれた人が出たので、少しこの件について思ったことを、もうこれは漫画やアニメ業界の人だけでなく、芸能界、表現の世界だけでなく、物作りをしている人たち全てが陥りやすい所なんですが、「良い物さえ作っていれば、売れて当然」という幻想が、どの業界にもあることなんですよね、更にそれに「努力してみんなで一生懸命作ったものは良い物だ」「才能に溢れたあの人が作った者だから良い物だ」という幻想も合わさってしまうのは、もう映画、音楽、マンガ、アニメ、お笑い、ゲーム、スポーツから、農家やWebサービスや金融サービスまでどの業界でもあることです。
でも頑張って作ったものや、才能ある人が作ったからと言って、良い物とは限らないように、良い物が売れるとも限らない訳なんですよ、でも「こんなにみんな頑張ってるんだ」「こんなに良い作品があるんだ」という状況で、「作品が売れない」「業界が貧乏」ということに直面した時に、思考停止してしまうのは仕方ないかもしれないけど、それはやっぱり甘いというか、もし本当に世の中の創作というものが全て良い物さえ作れば売れているのなら、パブリッシャーなんて存在は世の中に必要ないわけですよね。
だから本当に売れている人って、「努力」とか「才能」よりも、「運」とか「流れ」みたいな所に、最終的に自分たちの成功の秘訣があると言い出す人が多いと思う、だからさんまさんは「芸人は流れを読む為にギャンブルをするべき」という話になるんでしょう。
前にも書いたことがあるけど、あんまりさんまさんはテレビではそういう所は出さないけど、さんまさんはクリエイターの「頑張って作ったから良い物です」「良い物だから売れるに決まっている」という論法は嫌っていますよね、もうラジオのゲストでアイドル泣かす時は、作ってきた料理がマズイか、こういう事を言い出した時ですもん。しかも結構「(相手が)泣くまで叱りつける」という覚悟を感じた時も昔はあった(笑)。
努力や才能が、金や評価に繋がらないことは当たり前であるということを、クリエイターは肝に銘じた上で、良い物を作った上で、売れる努力という物をしないといけない、そして運や流れを掴まなくてはいけない、という事なんだと思うわけです。
日本のクリエイター業界で、そんな幻想を未だに持っている人は一度全員、さんまさんに泣くまで説教されて、山瀬まみ酒井法子加藤紀子の気持ちを味わってみましょうか?(笑)
しかしさんまさんの「ほぼ日」の「さんまシステム」という連載対談は、改めて凄いことになっていますよ、みんな読んで(笑)、ということで最後全く話は変わって、この項を終わります(笑)。

新吼えろペン 9 (9) (サンデーGXコミックス)新吼えろペン 9 (9) (サンデーGXコミックス)
島本和彦

新吼えろペン 8 (8) (サンデーGXコミックス) アニメ店長 3 (3) (IDコミックス ZERO-SUMコミックス) (IDコミックス ZERO-SUMコミックス) アオイホノオ 1 (1) (ヤングサンデーコミックス) 新吼えろペン 7 (7) (サンデーGXコミックス) 新吼えろペン 6 (6) (サンデーGXコミックス)

by G-Tools