「M-1グランプリ2007」感想の感想その4〜トータルテンボス編

トータルテンボスに関しては、あんまり言う事無いんですよね、みんな巧かったとか、優勝出来なくて残念とか、ほとんどの人が同じ感想残している。僕自身は事前の優勝候補にも上げていたし、今回の漫才に対して評価高いんですが、元々はそんなにトータルテンボスは好きじゃない、もしかしたら自分の好みには今回の決勝勢の中で一番合わない所は実はあります。

トータルテンボスが一番「M-1向けのネタ」をしっかり考えて練って実践した、というのがありありと出ててスゴイ好感が持てた。
いつも決勝しか観ない人間が語る、M-1 2007 : 「やってみるさ」

そうキングコングより、トータルテンボスの方が遥かにM-1向けにカスタマイズしたネタを持ってきた所があった。その辺が好感につながるのが、トータルテンボスの個性とか巧さなんでしょうが、僕はトータルテンボスの巧さの部分でハナに付く所は、オチに大きな天丼を仕込んでいるネタが多いように、落語的な巧い下げで落とす所、その為に大きな天丼の仕掛けを前半から張っている所が、少しハナに付く所があります。作り物臭さというのがどうしてもトータルテンボスに填りきられない所がある、この辺はコントになると突然出オチみたいなネタばかりになる所でも出ている。
確かに「オチなんていらない」という話になったら、今回の千鳥や笑い飯みたいなことになってしまうから、そういう極端な事にはならない方が良いけど、トータルテンボスに関しては巧く綺麗なオチに持って行く事に、気を遣いすぎかなと思う所があります。その結果が天丼というのは、今年の松ちゃんの審査コメントよりも、2004年のトータルテンボスに対するラサールさんのコメントが参考になるけど、天丼って綺麗に見えるけど、プロから見たら綺麗に見せかける手抜きに見える所はあるんでしょうね、ただ今の若手は天丼と繰り返しギャグがかなり好きなんですよね、特に大阪の芸人と、東京でも大阪の影響が強い吉本の芸人さんは。

一回目はなんともどうでもよく終わってしまったのですが、二回目ボケの話をしっかり聞いていこうと思ったら結構面白くなりました。
M-1グランプリ2007 : 団地妻の狂い咲き健康法/アバンギャルド・カス女

僕は二本目のネタの時に、一回目で途中でどうでも良くなったんですよね、だから最後の藤田の役割が変わっていく所に入れなかった。だから実は僕は一本目の点数はトータルテンボスの方がキングコングより上だったけど、二本目の方はトータルテンボスのネタに入り込めなかったから、キンコンより印象薄かったんですよね。まとめることに苦心している漫才だから、中盤でだれてしまうと後半で盛り返せない所がある。
僕はトータルテンボスは当日も書いたけど、一本目と二本目でどっちかは、というか二本目パターン変えていたら僕は優勝出来たんじゃないかなと思っています。

個人的には今年の漫才アワードの一回目にやったネタを
やって欲しかったし、あれをやれば優勝出来てたと思う。
M-1グランプリ2007レビュー : 一汁一菜絵日記帳

綺麗にまとめる漫才だけじゃないんだよ、という所を見せて欲しかったですね、正直トータルテンボスは勝てるチャンスを、判断ミスで落としてしまった所はあるように思うから残念だなと思いますよね、勝負球を持っていて見せるチャンスもあったのにしなかった感がある。「ヨシモト∞」に出たときに、優勝と準優勝ではその後のオファーが全然違うという話もしていましたが、タカアンドトシのような売れ方もあるし、やっぱりいまタレント性という意味では吉本はトータルテンボスとライセンスとNON STYLEがNEXTだと思うので、「笑っていいとも」とか枠明けてあげる事も考えて欲しいです。
本当にトータルテンボスに関しては、巧かったし、評価もされたし、みんなも同じような褒め方しているから、改めて書く事は無かったね(笑)。

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