M-1グランプリ2007 二回戦東京二日目

引き続きヨシモトファンダンゴTVで録画観戦です。

M−1グランプリ二回戦東京大会2日目 : バード刑事の日記

同じくテレビ観戦組の「バード刑事の日記」さんも合わせてどうぞ、今回は初日ほど合格者が多くないので、はりけ〜んず兄さんのMCも沢山流れていて嬉しいです。前日と同じように気になった所だけ感想です。

グランジ 「応援」

客席は受けていたけど、そんなにという感じだったんですが、今年はトリオが減ってるし、我が家もローテーションじゃなくてイマイチという話も聞くし、ポテト少年団が前日みたいな感じで三回戦でも行くのなら、うまいことトリオ枠みたいな感じで生き残る可能性はあるかな? 両脇のデカイ二人の個性が、漫才になると余り活かせていない感じがします。ツッコミはやっぱり真ん中の人がやった方が良くないかな?

ほたるゲンジ 「結婚式」

技術もあって笑いも取れるけど、こういうオーソドックスで少し古いタイプは大阪だとオーケイとか、ミサイルマンとか、つばさ・きよしとかがそうだけど、三回戦と準決勝の壁というのを、どうしても越えさせてもらえないですね、これだけ技術があっても、審査員によってはM-1では三回戦は無理、二回戦も安心できないというのは、M-1の審査基準として認識しておいた方が、出演者もファンも覚えておいた方が良いかも知れない。

ロイヤル☆セレブリティ 「年末の話題」

ゴスロリの格好をしている男性二人組、全ての話題が洗濯物に変わっていくという変則ネタ、ネタと格好の意味がほとんどない(笑)。

こりゃめでてーな 「KAT-TUN

これも会場大盛り上がりの理由がよく分からなくて、東京吉本贔屓のファンがいると言うよりは、東京と大阪の好みの差かなというように思えました。「笑える・笑えない」という評価軸よりも、見ていて「楽しい・楽しくない」という評価軸が、東京では大阪より重要度が高いのかも知れない。大阪だったら一回戦でも受けるかな? という気がする。もちろん大阪のレベルが東京より高いという意味じゃないです。あくまで好みの問題、これと逆の例も沢山あります。大阪で松竹の一回戦落ちしているコンビとかは、こういうネタが多い気がします。

ロックンロールコメディーショー

なんかキャラがまだ定まっていない極悪連合という感じでした。

ビックスモールン 「ボディアート」

この人たちはそんなにここ数年変化しているように思えないのに、一回戦で落ちたり、三回戦まで上がれたりというのは、完全に審査員の好みの巡り合わせとかでしょうね、今回合格だったのは、このブロック全体的に低調だったというのにも救われたか? 知名度もそこそこあるんだし、せっかくM-1に出るのなら、もっとお祭り参加的に好き勝手やってアピールしても良いかも知れない。あの衣装の値段を聞かされた後に見ると、服の記事が伸びるネタを見るとドキッとします。基本的に重たい時間帯を沸かせた所は、M-1の審査は二回戦ぐらいまでは甘くなる傾向はあります。

ニートホープ 「ドラマみたいな恋」

マチュアかと思ったら、東京吉本だった。なんで東京吉本ってこんな幅広いの? コント入りする前のツカミで掴めていた印象です。

メインストリート 「当て振り

優勝候補筆頭一番人気の人たちの得意技を、わざわざすることはないよなあ。全体的にこのブロックはかなり甘い審査だったように思います。

モンキーターン 「母子キャラ」

オバチャンキャラ、結構今日のギリギリ合格ラインはこの辺だったのかなという感じ、しかしここも東京吉本なんだ、幅の広さが本当にとんでもないことになってる。

秘密兵器 「人間携帯」

ずっと黙っていた王様の格好した人が、しゃべり出して残念でした。そこから一気にグダグダになってしまったし。

天狗 「チャット」

これならストリークの「チャット」の方が面白い(笑)。

オリエンタルラジオ 「ラップ、相撲」

オリラジの漫才って、完全にネタの傾向がオジンオズボーン系なんですよねえ、ネタの発想は良いんだけど技術的にはオジオズには遠く及ばないので、劣化版というか昔のオジオズみたいになってしまっている。技術が追いつくまではオオカミ少年みたいに、こういう勝負の場所では「武勇伝」やっていても良いと思うんですけどねえ、あれだけ消費してしまっては難しいのが難点です。この二人の無限大とかのフリートーク好きだったので、単発ボケをつないだようなネタじゃなくて、もっとお話主体にしても良いんじゃないでしょうか?

モエヤン 「イラっとする無神経な男の一言」

女コンビの歌ネタ、そんなに受けてなかったし、合格は微妙だったような。所属事務所の「ぐあんばーる」はaccess貴水博之とか、清貴、TUBEの事務所のようですが、別にこの人達は本業ミュージシャンで、今回企画物でというわけではなく、ずっとお笑いでやっている人なんですね、東京ってやっぱり活動のバリエーションが広い。

Wコロンオレオレ詐欺

スタイルの古さが昨日のナイツと違って、一周して面白いとか画期的という所にまで行っていない感じです。2005年の段階でも「今さら“オレオレ詐欺”のネタをする」というのが笑いのネタだったわけで、しかし2007年に「オレオレ詐欺」のネタはないよなあ。

ノンスモーキン 「缶蹴り」

ノンスモーキンってこういう指を使って形態する漫才を、いまスタイルとしてやってるらしいですね、この形になる前しか知らなかったので、こういうパターンで量産しているというのは結構面白いなと感じました。ただ準決勝に行くには、指を活かした大きな笑い所がもう一つ欲しい。

なちのん 「AKB48のぼやき漫才」

一回戦を客席で見たある芸人さんが、「物凄い練習量を感じた」と感想残していたのが、確かに分かる内容でした。こういう他の芸能部の人が企画物として参加するのは、沢山見せられてきたけど、一番ちゃんとしていたように思いました。ネタは秋元康の弟子筋の作家さんが書いているんでしょうが、ここまで適正のある子を判別して、練習させたというのが凄い。モエヤンよりも、こっちの方が三回戦でも良かったと思います。

ガブ&ぴーち 「新婚生活」

ツッコミが口調以外、普通だった。オタクというか2ちゃん用語みたいなのも、安易な印象を与えてしまった。

えんにち 「通販の番組」

今年のオンバトなどで使っていた勝負ネタをいきなり持ってきました。ここはもう準決勝に関しては完全に常連になると思いました。「替え歌」系以外のネタで何か一発大きいネタ作れたら、決勝にも残れるポテンシャルすらあると思いますが、その為の絶対条件はアイパーがピンでR-1決勝に残らないことだと思われる。あとオンバトとかホープ大賞とか、東京の賞レースは一つぐらい取るチャンスは、近いうちにありそうな気がする。

ガリットチュウ 「反抗期」

確か10年目ラストチャンスぐらいですよね、三回戦進出はご祝儀かなあ。

セブンbyセブン 「沖縄のヒーロー」

なんで九州以南出身の芸人は、出身地ネタする人が多いんだろう?

ジェシカ 「学生時代」

言われてみれば確かに「オセロっぽい」ですね、喋りだけでなく、風貌も白と黒だし。それが同じ事務所ってどうなんだろう。

マッサジル 「ミュージシャンのMC」

結構ありふれたパターンなのと、男受けではありましたが、後半の畳み掛けがガツンとはまっていて、納得の合格でしょう。

ミルククラウン 「手術」

ここは昨日から散々指摘している、地味な東京吉本の若手の中では、少し違う個性がありますが、東京吉本は数が多い上に、色んな人がいるから正統派で地味な人たちは埋没しやすいので、なんか何かもう一つあったら準決勝という感じかな?

パンクブーブー 「命乞い」

パンクブーブーは2001年結成か、ラストイヤーまでにチャンスはありそうな気もするんですが、何かほんの少しだけ足りない気がするんですよね、このまま決勝に上がってもタイムマシーン3号とかのような地味な印象と点数になりそう。ただ相手関係的に、ラストイヤーの年ぐらいになったら決勝の可能性はあると思う。

すっぽん大学 「ヤクザの兄貴と子分」

こういうのが受かるというのが、M-1の幅を示してくれて嬉しい。これは絶対に生で見たら、もっと面白いでしょう。出番順も良い感じだったように思います。

Hi-Hi 「奥さんが産気づく」

以前にオンバトで見た時も、良質な東京漫才という感じで、なんでここが10連敗とかしていたの? という気になるけど、最近大きく変わったの?

ゴールポスト 「2000年の漫才師が2007年のニュースを知る」

これが不合格なのはもったいない、というか大阪だったら合格だったんじゃないかな? 基本的にこういう設定の発想力一発のネタというのは、大阪は二回戦ぐらいまでは評価高いと思われる、設定を理解させるのにやや時間がかかったせいで、盛り上がるのに時間かかったけど、「(辻・加護のことを)ああいう娘達をピュアって言うんだろうね」というキラーフレーズ以降の盛り上がりは合格させても良かったような、アマチュアってなってるけど声も出てるし、間も良い感じだから、上に上げてみて欲しかった。これは典型的な大阪だったら評価されていただろうというタイプのネタだと思います。「モーニング娘。48」というフレーズが何人かだけに受けていたのは、なちのん目当てで来た「AKB48」のファンが残っていたからかな?

マキシマムパーパーサム 「桃太郎」

禿げネタなら、他にこれより面白い人は沢山いるかな?

アクアマリン 「時代劇」

男の方、見たことあると思ったら、去年まで大阪でインディーズライブに出てた子じゃない?

ジンギスカン 「元カノが店員のレストラン」

これが不合格は若干厳しい印象。

レッドクリスマス 「メリーさん」

今年は結構この設定も流行っている。

インポッシブル 「デート」

なんかこのブロックは過剰に厳しい印象。こことジンギスカンは合格でも良いような気がする。両方とも東京吉本なんですけどねえ、やっぱり東京予選は、そんなに過剰に吉本贔屓というわけではない。

風藤松原 「やだねえ」

最近どっかのブログで「太田プロは過去にM-1で一組も準決勝に上がっていない」という記事を読んで、ビックリしたと同時に、「でも今年はマシンガンズ風藤松原が、万が一とはいえ一気に決勝も狙える位置にいるじゃないか」と思ったのですが、この二回戦見ると結構微妙かも知れないなあ、なんか三分で山場を作ることが出来ていないのは、今年も下手したら三回戦の可能性があるぞ、ただここもどちらかというと、東京より大阪の方が評価高いコンビのような気もする。松原さんが今回緊張していたように見えなくもなかった。でも風松にしては受けていなかったという感じなだけで、二回戦で落ちる心配をするほどのことはない出来だったと思います。

フルーツポンチ 「初デート」

東京吉本のやや個性というかキャラの薄いコント師の中では、しずるとフルーツポンチという「レッドカーペット」組の二組が、ネタの発想とか演技力が抜けている印象があって、この二組以外は相当強烈な個性付けやキャラ付けをしないと、同タイプの人たちは厳しいかなという印象があります。

すきゃんぴ 「調布自慢」

所属事務所のサイトを見ながら、東京のバリエーションの豊富さに、改めて感動しています。

魂の巾着 「“ななめ”を知らなかった」

これは面白い、ツッコミが関西弁のPOISON GIRL BANDっぽいけど、なにかもう一つ奥が深そう。

カノン 「旭山動物園

これは面白い、今年は準決勝には絶対に上がれないだろうけど、こういうのがいるんだというのが分かれば、東京松竹は安泰、なんだろう松竹は、東京も大阪も、松竹っぽさというのが面白い芸人に出るから不思議だ。物凄い大阪人の僕から見て、この人たちは松竹っぽい(笑)。そういう意味ではさっきの魂の巾着は、物凄い吉本っぽかったし、事実そうだった。

コア

そうかーコアは見れない事務所なんだ、残念、見たかった。

ミスマッチ 「告白」

ローティーンの男の子コンビ、大阪の方が、高校生とか中学生とかに審査が甘い弱い傾向があるから、絶対に大阪だったら三回戦に行けてたと思います。というかこれだけ受けているんだから、合格させても良いじゃないのかな? というか凄い本格的に見える、こういうのが東京予選にいるのは驚き、もう「大阪人は普通の人の日常会話も漫才になってる」なんて言ってられない。

クレオパトラ 「修学旅行」

なんか東京吉本の無名コンビの合否は、「これが合格?」「これが不合格?」というのが多い気がしてきた。

ニューロマンス

バード刑事さんの所で、このコンビがこの場限りのピン芸人ユニットでないということを知って驚き。

サカイスト 「告白」

サカイストも今年か来年ぐらいがラストチャンスですよねえ……。なんかここはボケとツッコミが逆な気がしていつも仕方ない。

ヒッキータートル 「パンツ芸」

ここはピン芸人ユニットだけど、こういうの見せられると、えんにちはアイパーのピン芸にツッコミが入ってるだけってわけではないということが、改めてよく分かる。

宴人

そうかー宴人も見れないんだ……。

アミ・ボロロク・ホエ・デシェ・ジェテ・チャイ地球温暖化

なんか前に見た時と比べたら、きちんと漫才になってる。ジパング上陸作戦があんな感じだったら、こっちが今年は取って代わる可能性ありそうです。「肝心なとこわかんねえよ」が最高です。

ヴェートーベン 「盛り上げキャラ」

なんか初めて面白いヴェートーベンを見た印象、ただそれでもこれが合格で、オジオズが不合格が悲しい。でも大トリの仕事を充分に果たして、自分の中では評価かなりアップしました。

総括

個性的で面白い所は多かったけど、この日の合格者からは決勝進出者はいなさそうかなあ。

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