日本ダービー、牝馬ウオッカが快勝

牝馬のウォッカが日本ダービー制覇 : 海外競馬

先に言っておくと、馬券はアサクサキングスが粘った段階で全て全滅、福永は逃げ騎手としてキャラが立ってきてはいたけど(一時の逃げさせたらダメと言われていたのがウソみたいだけど、デビュー当時からメジロスズマルとかで逃げて活躍してたんですけどね)、逃げの福永の印象は強く印象付けられたでしょう。
そして本題ですが、良いものを見たというか、直線凄い脚で抜け出してきた瞬間から、あっという間に先行馬二頭を交わして突き抜けた瞬間は、久しぶりに競馬見ていて鳥肌が出ました。
これは着差がどうとか、牝馬がダービーを買ったとかいう次元ではない、10年とか20年に一度級の名馬の登場シーンです。64年振りの快挙はもちろん素晴らしいですが、そんな歴史的な記録ですら近い将来霞むかも知れない。日本馬の凱旋門賞制覇が見えた、是非とも無事に今秋にロンシャンの地で駆ける姿を見れることを願います。とりあえず宝塚記念古馬と試してみませんか? 斤量差を考えれば、相手がメイショウサムソンでも怖くないでしょう。
しかしこの64年振りの快挙において、一番賞賛されるべきはダービー出走を決断したオーナーと角居調教師であり、角居調教師は去年のデルタブルースメルボルンCに続いての偉業、そしてオーナーブリーダーのカントリー牧場は先代から数えて、日本ダービー4勝の壮挙は素晴らしく、特に近年古くからのオーナーブリーダーの多くが廃業や規模の縮小に向かっている所が多い中で、カントリー牧場が父娘制覇という偉業で、ダービー3勝目と4勝目を挙げたのは、古き良き日本競馬の勝利です。
そして鞍上の四位洋文騎手は、騎手の人に「巧いと思う騎手は?」と質問したら、みんな必ず名前をあげる馬乗りとしての技術は新人の頃から評価されていましたが、ついに日本を代表する騎手となるべく道が開けてきました。どちらかというと旧田原ファミリーの格好付けのイメージが、最近薄まってきていたとはいえあった騎手が、勝利をして地下馬道に降りてくる途中で、ゴーグルを外して何度も涙を拭うシーン、検量室に入って某F騎手を先頭に、何人もの騎手が入れ替わり立ち替わりで四位騎手を祝福に来る、涙を拭きながらの勝利騎手インタビュー、元々男前ではあるけどそれ以上にいい顔してる受け答えは、レースそのものも鳥肌モノの痺れるレースでしたが、レースが終わってからの四位騎手の振る舞いも最高に格好良かった。
行啓された殿下に対する馬上礼がぎこちなかったとか、色々という人もいるみたいなんですが、それはこのレース、このウオッカという馬の存在の大きさ、四位騎手のキャリアを思えば、興奮状態の度合いは松永幹夫騎手の時とは違って当たり前だし、むしろどちらかというとスタイリッシュな生き様に憧れを持ってそうなタイプの人が、ああいう状態になったことの格好良さを分かって欲しい。
しかし僕は競馬評論家とか予想家とかは、外すのが仕事みたいなもんだから、予想や馬券が当たらなかったからといって、責任を問うたり、見識を笑ったりすることはナンセンス極まりないと思いますが、ミホノブルボンウオッカをダービー前に距離が持たないといってた連中は、別に辞めろとか一から出直せとまでは言わんけど、短いもので良いから反省の文や言葉が欲しいですよね、プロの血統評論家とか馬体が見れるとかいってる評論家に関してはね。

【日本ダービー】(東京)〜レース後のコメント : ラジオNIKKEI 競馬実況HP

アサクサキングスに関しては先に書いたけど、サンツェッペリンアサクサキングスを交わせなかったのは、僕は福永が巧く乗ったから仕方ない部分が多かったと思うけど、アドマイヤオーラに交わされてしまったのは、松岡騎手は皐月賞に続いて「この結果には満足」と言ってる場合じゃないと思うよ、貴方にもう少し腕があったら、皐月賞は勝っていたし、このダービーも馬券に絡めていた。まだまだ巧くなれる、上に行ける騎手だと思うからこそ、松岡騎手には厳しい評価を向けても良いと思う、もう若手期待のホープではなく、(Jpn1とはいえ)G1ジョッキーになっている人なんですから、今までより一つ上の厳しい基準見られる存在になっていることを、関係者が自覚させることが、更なる成長のきっヵけにしてくれるでしょう。
フサイチホウオーは負けるときはこんなものか、秋は天皇賞ジャパンカップを目標かな? 菊花賞ってタイプの馬じゃないと思うし、まあもっというとこの結果でも気にせずに、凱旋門賞からBCターフなんてローテーションを取っても良いと思いますけどね。
ナムラマースは、パドックや返し馬でも、フジやNHKの解説の人がみんな褒めていたし、僕も良い馬体だなあと思ったので、皐月賞、ダービーと続けて先行出来ないで、前残りの流れに乗れなかったのは悔やまれますが、藤岡騎手は負けて経験に繋げてほしい。今年のクラシックは世代的に強い弱いはまだ分かんないけど、個性的な良い馬が多いので、サンツッェペリンとかナムラマースとか、何とか巧く夏を越して、秋や来年も活躍して貰いたいです。
最後にどっかで見たんですが、ウオッカトウカイテイオーを種付けすると、父も母も父父も母父も日本ダービー馬という凄い血統構成になる馬が出るというのを読んで、絶対に実現しないだろうけど、谷水オーナーに期待したいなあと思ってしまいましたよ(笑)。