福本伸行「天」 : ハガネの惑星

「天」のラストの延々と赤木の安楽死の話は凄い、名作というかあんな作者の死生観とか美学とかを、生の状態でマンガで見せられるなんていうのは、もう他にはあり得ないと思うよ、しかも麻雀劇画雑誌に連載されている麻雀漫画なのに、単行本三巻分も麻雀してないという凄い話で、よく編集ももOK出したと思うし、あと「天」ってタイトルで天が主人公の筈なのに、赤木の方がやっぱりキャラ立ってるし、狂言回しでストーリー語っていくのもひろゆきだし、最後の章武は主人公だからと天にやらせたけどやっぱり盛り上がらなくて、それを単行本の最終巻の巻末で、延々と言い訳しているという、もうとにかく作品も凄いけど、連載とか単行本で考えても凄い作品です。
でも「天」と「アカギ」は麻雀知らないからと読んでいない人多いけど、それは絶対にもったいないよ、「カイジ」とか「銀と金」が読める人なら、別に麻雀知らなくても勝負のやり取りとか心理戦とかで楽しめるから、福本漫画は好きだけど麻雀分かんないから、麻雀モノは読まないという人はもったいない。「アカギ」は単行本で読んでいて、しばらく間があって五年ぐらいしてからコンビニで「近代麻雀」立ち読みしたら、まだ鷲巣と戦っていてビックリしたよ、もう10年以上一つの麻雀の勝負だけって凄いよ、完全に「アストロ球団」超えちゃってる。凄いです。

天 18 (18)天 18 (18)
福本伸行

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