大会日程・結果2回戦・大阪1 baseよしもと 2006/10/29 : M-1グランプリ2006

いきなりなんですが、給湯器が壊れていたんですよ、風呂は沸かないし、シャワーも真水ではないけどぬるいお湯しかでなくて、それで前の日にシャワー浴びたら、すぐに吹いて身体も温かくしていたんですが、すっかり湯冷めしていて体温は高いし、何より鼻水が出まくる最悪の体調で朝の9時半にはbaseよしもと前に着いたら、もう凄い行列が出来ていました。
R-1ぐらんぷりの際にも前売りを持っていなかったので、早めに行ったら物凄い楽勝でチケット取れたこともあったので、10時ぐらいに着けば良いかと思っていたのですが甘かったなあと、同行していたにづかさんや僕の少し後ろに並んでいた顔見知りの芸人さんと、「もしかしたら入れないかも」という話をしていました。
しかし体調がどんどん悪くなっていたので、「もうどうせ立ち見だろうし、見れなくても良いかなあ」とか思っていたし、実際にそんなことも言いながら、もしダメだったら天皇賞の馬券だけ買って帰ろうと思っていましたが、吉本さんの消防法なんて怖くない怒濤の詰め込みのおかげで、通路での立ち見でしたが、無事に入ることが出来ました。そんな体調ですし詰めの立ち見という環境でしたが、この日は見に行って良かったと思うハイレベルの戦いでした。
心配されていたというか、芸人さんはみんなそうなるであろうと思っていた、観客が普段のM-1ではなく、baseよしもとのお客さんで埋め尽くされて、base芸人贔屓になるのではというのは、客層を見るだけでその心配は薄いというのが分かる、年齢層の高さと男客の多さ、まあそれでも普段のM-1と比べたら若い子多かったですが、だから非base芸人のアウェー環境というのは、少なくとも客席にはなかったと思いますが、そういうこと口にしている出場者もいたようなので、楽屋裏とかは居心地悪かったのかも知れないですね。
総数62組でしたが、ホームページに名前が載っていたコンビからは玲太郎がキャンセル、ニグロパーマはキャンセルとも言われず、そして東京から一組が追加されていて、61組の漫才でした。審査員はかわら長介尾浦一哉東京コウ塀の作家三人と朝日放送の藤田和弥プロデューサーの四人、早くもかわら長介登場に、一部客席の芸人からはどよめきの声もありました。
以下コンビ名と、僕が勝手に付けたタイトル、◎○△は僕の合格予想、感想の後の数字はいつものように5点満点私的評価です。評価点の順位と合格予想は一部リンクしていませんが、基本は3.5点より上が自分内合格ライン、もちろん例外はあり。

  • Aブロック第1グループ

のろし(松竹芸能) 「ゴキブリ」△ 合格

登場の際の拍手凄く、baseよしもとという劇場に対して全く松竹アウェー感無し、ただ勢いだけという感じのネタで、今年も三回戦が壁かなあ? 落とす勇気が審査員にあったら結構やばかったと思います。2+

サムソンティーチャー(アマチュア) 「教育改革」

M-1ではお馴染みの元・吉本新喜劇の学校の先生、昔の歴史上の偉人に教育現場を改革してもらう。1+

倍バイセコー(アマチュア) 「相方のアイドル人生」

アイドル風の漫才師になりたいという相方の将来図を絵にしてきた、最後の「森の熊さん」の替え歌の畳みかけは残りました。2

ユーモアトリオ(ヨーロッパ企画) 「モンゴルの知恵」○

「寒(サム)」が現れた対策として、モンゴルの知恵を披露していく二人、一つのボケをとにかく畳みかけていくところとか、設定の発想が良かったし、いま注目のヨーロッパ企画という事もあって、上がるかなと思ってました。4-

じゃんじゃん横丁。(吉本興業 大阪) 「ショート漫才・床屋」

一回戦の2分では気付かなかったけど、この人達は“スベリ芸”ということを自覚的にやってるんですね、とにかくこれだけつまらないショートコントを同じ設定でこんなに沢山作れるのは凄いと、最後30秒ぐらいは結構感心してみていました。吉本になってるけど見た事無いんですが、お弟子さん系なのかな? 1

おにく(アマチュア) 「訪問販売」△

夜盗賊団成瀬さんと元ちゃんこちゃん堀さんのコンビ、化粧品の訪問販売出来て欲しいけど、成瀬さんが出来ないというネタ、キャラの強い二人がそれを前面に出して押し切っていて、芸人さん界隈の評価も高かったし、あるかな? とも思いましたが、さすがに三回戦では見劣りそうだし仕方ないか。3+

ヘッドライト(吉本興業 大阪) 「映画日記」○ 合格

もう全然本気出してる感じじゃないのに、こんなに面白いんだから参るよなあ、まあ二回戦なら出力50%も出さないでいけるだろうという感じで、本当に行けるんだから凄い。3

  • Aブロック第2グループ

銀河鉄道(アマチュア) 「サムライの決闘」

結構ベタな設定とボケで確実に笑い取っていました。2-

さるつかい(アマチュア) 「家庭教師」△ 合格

いままでボケの人のキャラだけって感じでしたが、ツッコミが去年と比べてというより、今年にインディーズライブとかで見たのと比べても飛躍的に上手くなってる、なんかちょっと顔つきとか中川家礼二さんに途中見えた(笑)。結果発表の前に知り合いとの話でも、受かっている可能性高いという話になりましたが、この日の四組しかいなかったアマチュアの合格となりました。しかもアマチュアと言っても、他の二組は実質プロ、もう一組は去年準決勝進出のコンビということを考えると、純粋に経歴がインディーズで止まっているアマチュアの合格は、この日はこのコンビだけだったと言って良いでしょう。3

ザイオン(NSC 大阪) 「葬式」

一回戦より面白くなってたけど、普通になっていたような気もします。独特な雰囲気が一回戦の時はもっとあったような。2-

高校デビュー(アマチュア) 「子供との会話」

強面キャラという設定は、この日結構多かったんですが、一番コンセプトがしっかりしていたかな? 強面キャラってM-1は一回戦、二回戦とやってくる人多いので、飛び抜けた強面要素と、強面キャラを使って何をするのかというのがしっかりしていないとキツイ。3

HOFU(アマチュア) 「保育園の誕生会」○

今年の一回戦で落ちた時の方を見ていたんですが、その時は普通のつまらない若手漫才師みたいなネタになっていて、去年三回戦までいった保父さんである事を活かした漫才をまたしてほしいなと思っていたんですが、再挑戦で二回戦に来て、完全に去年三回戦まで上がった時と同じネタだったんですが、中のボケが最初の一つ以外全部入れ替わっていた上に、個々のボケのレベルも上がっていて凄いなと思ったんですが、やっぱり去年と同じ設定だというのは、審査員の一部も分かっているでしょうから難しかったですね、でもこのレベルのネタが出来るんだったら、沢山あるアマチュア向け漫才賞レースみたいなのは、積極的に参加していったら、このコンビなら入れ食いじゃないですかね?4

ジャルジャル(吉本興業 大阪) 「英会話スクール」◎ 合格

ついにジャルジャルがセンターマイクを使って漫才してるの見ました(笑)。といってもネタは去年のオールザッツでやっていたコントを漫才に置き換えたものですが、いやそれでも僕は始めてセンターマイクを無視しないジャルジャル見れましたよー、まあ有名なネタなんで特に言うことはないですが、とりあえず僕の立っていた通路からは、審査員席丸見えでしたが、かわら長介先生は大喜びされていました、そりゃ絶対に好きだろうなあ。5

NON STYLE(吉本興業 大阪) 「Barでイキる」◎ 合格

今日の全出演者の中で見ても風格が違ってました。審査員が個人的な好みを大きく反映しすぎない限り、今年は決勝にあがるでしょう、というより上がらなかったらおかしい。決勝候補ではなく、あくまでも優勝候補と僕は見ています。本当なら去年決勝上がるべきだったですが、今年は相性の悪かった関西の賞レースも次々と受賞、M-1でも風向きが変わっていることを祈ります。4

  • Aブロック第3グループ

このグループは事務所所属の人達を押しのけて、アマチュア登録の二組がAブロックのトリとトリ前、実質的に吉本所属みたいな人達とはいえ、期待の大きさが伺えました。まあ「ヨシモト∞」のリハーサルとか仕事がなければ、ノンスタかのろしがブロックトリだったかも知れませんが。

モンキーホース(アマチュア) 「アイドル風漫才師」

いま気付いたけど設定が最初のブロックの倍バイセコーと被っているんですね、そんなことよりも相方の髪質イジリのボケが多用されていたのですが、弄られている人の髪質が言うほどチリチリに見えなかった方が気になっていました。2-

ワンピース(アマチュア) 「散髪」

トリオ、少し話題が散らかっていたような。 1+

セイフティーバンド(アマチュア) 「剣の時代」

こっちは中世ファンタジーみたいなのが設定だったんですが、何組か前の侍のネタやってたコンビと、あのボケはどっちだったか、いま思い返すとごっちゃで分かんない(笑)。2

浜口浜村(吉本興業 名古屋) 「触るな」

風邪気味だから熱あるか触ってみてと言うのに、触ろうとしたら「触るなー」と嫌がる、なんか最後の二人とも変なテンションになって畳みかけるところとか、見せ方次第でもっと違う印象になったような、少しもったいない印象でした。1+

はだか電球(アマチュア) 「ケセラセラ

マチュア登録ですが、先月にbaseメンバー入りしています。なんでこのネタだったんかなあ、結構好きなネタなんですが、こういう勝負みたいな舞台ではもうちょっとボケの数が多いネタの方が良かったような、正直「やっちゃったな」と一緒に見ていた人と顔を見合わせました。結果的に現役のbaseメンバーで唯一のこの日の敗戦。2+

大脇里村ゼミナール(アマチュア) 「漢字の凄さ」△ 合格

平仮名や片仮名で普段書かれているモノの漢字を紹介すると「猟虎(ラッコ)」とか出していてトリビア的なネタにしていくのかと思ったら、本当の漢字を出してくるのではなく当て字になっていて、なんか二人とも上手いから笑えたけど、個々のボケは葉書職人のネタみたいな感じで、どうなのかなあと思いました。正直いまのトリビア路線って、あんまり上手く行ってるとは思わないです。終わってからの合格予想では僕も含めて、ボーダーライン上に置いてる人が凄く多かったので、合格して良かったです。3
あと僕は通路だったんで仕方ないんですが、この日はフリップ芸の人が何組かいたけど、ほとんど全てのコンビが、前の方のお客さんは座席に座っている人でもサイドの人はフリップ見えていなかったと思うので、そういう見せ方とかには気を使って欲しいです。そう考えるとレム色や(解散しましたが)あばれヌンチャクって綺麗にフリップめくって、全体にきちんと見やすく出すの上手いよなあ。

  • Bブロック第1グループ

ダウト(アマチュア) 「回転寿司」

後半明らかに失速、前半だけなら分からなかった。2+

チェリーキューピット(NSC 大阪) 「ブリッコ」

双子姉妹コンビ、一回戦の時もそんなに印象残らなかったけど、この日は女性コンビがいなかったので目立ってはいたかな? 1+

六甲's(アマチュア) 「ヤクザの人に幼稚園の先生をやらせる」

やっぱりこれだけ見てると、どうしてもネタの本質じゃないところとか、メタな部分やディティールが気になってしまうことがあるんですが、この日多かった「強面」「幼稚園」の設定がダブルで被っていたのが、もうおかしくて仕方なかったです。なんでこいう何十組もでるコンテストって、設定が被るときはこんなに被りまくるんでしょうか。去年のM-1でも二回戦で、天狗が登場するネタが同じ日に三組も四組もいた日があって、もう最後の方可笑しくて仕方なかったです。1

常夏サウナ(アマチュア) 「野球の応援団」

とにかく色んなボケを入れたいのは分かるんですが、詰め込みすぎで最終的に何のネタか良く分かんなかった、このアイディアを分散させて三つぐらいのネタにした方が良いんじゃないかなと思ったんですが、これで解散のようですね残念ですが、ツッコミの人が新喜劇に入られるとか、そちらで見れるのを楽しみにしたいです。1

ブラックモンキー(吉本興業 福岡) 「制服の第二ボタン」

完全に風貌がさわやかなバッドボーイズなのが可笑しくて仕方なかったです、ボケの人は公式サイトのプロフィール写真と違って、いまは金髪にしていて意識してないとは言わせないぞと思いました(笑)。2-

マラドーナ(吉本興業 大阪) 「天気予報」○ 合格

先日の超新星で放送されていたネタです。ネタ時間が3分なので短縮するエリアが多かったですが、テンポがあってかえって良かったかも、長嶋のモノマネが似てくるとか、後半の畳みかけは引き込まれました。4-

ジャンクション(吉本興業 大阪) 「実家のペット」○ 合格

ネタももちろん面白かったですが、ネタの途中で「9年分のファンレター大事に取ってある」という下りがあって、その時に客席の一部が「えっ?ジャンクションもう九年目?」という感じでざわついたことです(笑)。いやそりゃ知らんかったらビックリするよなあ、来年M-1ラストチャンスですよ。3+

  • Bブロック第2グループ

異次元(アマチュア) 「道を訪ねる」

終わってから帰り道で相当に良い悔しがり方をしているののをお見受けしましたが、現時点でのこのトリオの力は出し切っていたんじゃないでしょうか、だから胸を張って次に繋げて欲しいです。ただ本来の名前だとM-1はハードル上がるという配慮だったかも知れませんが、来年は本来のスゴイオモシロイヨという名前で出てほしいです。そうじゃないんだったら普段の名前も変えた方が良いですよ。2

ホーボーズ(アマチュア) 「ボスと新人刑事」

この設定も手垢かなあ、全員チノパン刑事だった所は覚えてる。1

トリテン(アマチュア) 「替え唄」

よく分かんなかったけど終わってから替え歌ネタだったことに気付いたのと、片方をデブキャラでやりたいみたいだったんですが、そんなに太ってたかなあ?1+

クロスバー直撃(アマチュア) 「選挙カー

コントを漫才に置き換えたものでしたが、大体よほど飛び抜けたものがない限り、コント部分で掛け合いが一箇所もないコントの漫才化は二回戦で落とされますね、あと前に見たときも思ったけど、ああいう微妙な人種ネタはやっちゃダメでしょ、ギリギリアウトではない所突いてるとは思うけど、あれはメジャー志向のプロ目指してやってる芸人に対しては、周りの大人や作家がきちんと注意するべきだと思う。2+

つばめがえし(吉本興業 大阪) 「替え歌」 合格

ドラゴンボールの主題歌を替え唄にするけど、替え歌部分と関係のない「ドラゴンボール」がきちんと歌えないというボケを延々と重ねていく、僕はそれほどでもなかったけど、やっぱりこれだけ沢山出ると、印象付けることやったほうが強い。2+

カルパチーノ(吉本興業 大阪) 「交通事故から子供を助ける練習」◎ 合格

今日の僕的MVP、もうこの人達最高、再結成したのも良かったし、NSC卒業後直ぐに吉本がbaseよしもとに戻したのも良かった。早くガンガンライブに上げたら良いのにと思います。ネタは二日前にサライブWARというライブでやったネタの前半を短めにして、後半を中心にしたネタだったようです。とりあえず今年は準決勝は確実に行けるでしょう。5

フロントストーリー 「相方への感謝の手紙」 ○ 合格

感謝の手紙がいつの間にかM的な要求になっていくというネタでしたが、要求がエスカレートしていくにあたって、光岡さんのテンションが高くなっていく様が凄かった、いつにも増してという感じで今年のM-1に賭けているのが伝わって凄く良かったです。ああいう気持ちの入ったネタ見せられると、体調不良で弱っている身体も目が覚めます。4+

  • Bブロック第3グループ

おてもと(アマチュア) 「ウルルン滞在記」 ○

またこのネタかい!! というお約束でしたが、この日の舞台の出来とか、客受け的に受かってもおかしくないとは思ったんですが、やっぱり熟練の作家さんから見たら、やり手にとってマンネリのネタというのが伝わったりするのかな? と思いました。4-

デニッシュ(山中企画) 「シミュレーション」 ◎ 合格

一回戦に引き続いて東京から参戦、一回戦面白かったので期待していましたが、一回戦はもっと技術的な面での印象が大きかったんですが、こんなメタな笑いで来るのかと驚かされました。三回戦は東京か大阪か分かりませんが、多分準決勝までいけると思うので、また一度大阪でやってほしいです。5-

スイミー船(アマチュア) 「桃太郎」

悪くはなかったけど、手垢の付き過ぎた設定とボケでは、このレベルだと苦しい。コンテスト形式の舞台は審査員に自分の主張を見せる場、去年の三回戦の総括でかわら長介氏が言ってたのはそういうことです。2+

のすたるじっく(アマチュア) 「おいしい鍋の作り方」

おいしいナベを作るには、鍋から作りましょうという内容。1

チョコクロ(アマチュア) 「ナンパ」

高校生か大学生ぐらいか? 去年は三回戦まで言ってましたが、明らかに緊張してました。1-

極悪連合(アマチュア) 「メンバー募集」△

僕ここは大ファンなんですけど、正直この日一番ガッカリしたかも知れない。だってこのネタって明らかに「客が全員、極悪連合のことを知っている」前提じゃないですか、明らかにホームスタジアム用のネタ、いくら会場がbaseよしもとだったとしても、普段のライブより明らかに自分たちのことを知らない人達が沢山見に来る舞台、まして審査員がいるライブでこういうネタをやるのはミスでしょう。出てきた瞬間の明らかに他の人達とは違う競技の様相で、凄いツカミはOKだっただけに残念です。3

勝山梶(吉本興業 大阪) 「難しい言葉遣いの練習」◎ 合格

リアルタイムで見たときも凄く面白かったんですが、思い返すとこの日に一番レベルが高かったなと思うのはここですね、このネタって僕は今年の始めぐらいに一度見ているんですが、その時と全く印象が違っていました。その時も凄い面白かったし、確かその日のバトルライブで1位になっていたと思うんですが、ただその時は台本そのものではなく、勝山さんのキャラ勝負というか、言葉は悪いですがbaseの女子供の常連客が好みそうなディティールを撒き散らした、典型的な外では通用しないネタだったのが、そういう要素(具体例を挙げると、例えば勝山さんが梶さんに言い寄るような、若い女のお客さんが「キャー!!」と喜ぶようなやおい的な展開など)を全てではないけど排除して、台本だけで勝負になるネタに改良がされていて、ちょっと凄いなあというか、完全にこの人達はどの客層になら、自分たちのどういう面を出したら受けるか分かっていると言うことで、これはやっぱり凄い才能豊かな二人だと思いました。
しかも一番僕が感心したのが、こういう難しい言葉とか頭の良いネタやると、大抵の若手コンビは最低一箇所ぐらいは絶対に間違うんですよ、言葉の用途とか意味とかを、それでもbaseの客は分かんないで笑ってくれるからほったらかしにしがちだけど、少し客が大人になったり、審査員が入ったりすると直ぐにそういう間違いが引っかかるんですよね、そういうのがなかったのも良かったです。リアルタイムではカルパチーノが一番でしたが、後で思い返すとここが一番ですね。4+

  • Cブロック第1グループ

ここで休憩入りましたが、60組ぐらいなら一気にやっても良かったようなと思うのは、一回戦の百何組とかに毒されすぎ(笑)。でも通路にも人がいっぱいだから休憩の人の出入りは、Cブロックの最初の方の芸人さんは相当にやりにくかったと思います。

ロマンティックが止まらない(アマチュア) 「SMの授業」△

男女コンビでいきなりコントからスタート、女教師と生徒で生徒役の人が鞭で叩かれたり縛られたり、設定を全部生徒役の男の人が台詞で説明しているのは、多分意図的なんでしょうが面白かったです。何となく劇団っぽかったんですが、女の人は一回戦に他の人と組んでも出ていたという話もあって、そういう仲間が他にもいるということ考えると外れていない気がしますがどうでしょうか? 舞台経験とかは絶対にあるっぽい雰囲気だった。3

善笑(NSC 大阪) 「ドラゴンボールのキャラと漫才」

フリーザや魔神ブウのモノマネが出来る人と漫才。一回戦で見たときは面白かったけど、さすがにここでは家賃が高い。1+

ななまがり(アマチュア) 「ヤクザの喧嘩」○

ボーダーラインぐらいだったんじゃないでしょうか、ただ通っている学校の先生が審査員にいたみたいなので、逆に厳しく取られたかも知れない。でも大健闘だったと思います。現時点で底力が足りない人はやはり人とは違うモノを見せないと、それを理解してやってくるのはエライです。3+

ボンクラーズ(アマチュア) 「小さい音が言えない」△

「っ」「ゃ」「ゅ」「ょ」とかの文字にすると「捨て仮名」になる音が言えないというネタから、後半には「ー」と「一」の区別が無茶苦茶というのも加わったのと、わざと設定の矛盾を作っておいて、そこから広がりを作るみたいなこともやっていて、あと一つ何かコレというものがあったら通ってたんじゃないかな? 3-

レモンスカッシュ(ケーエープロダクション) 「遠足でテンション上がること」

遠足前日の先生の説明の時の質問とか、もう教科書通りの遠足コントでした。2

ミルクコーヒー(吉本興業 福岡) 「卒業式の後、友達と河原の語らい」

友人に言われて気が付いたんですが、この日の福岡吉本勢は二組とも「高校卒業して上京する人」という設定でした(笑)。前のコンビは男女の別れで、こっちは男の友達という設定でしたが。1+

にのうらご(吉本興業 大阪) 「必殺仕事人」◎ 合格

この日一番に挙げる人も多かったですが、ここはファイナリストの期待も一部でされているんですから、二回戦とはいえこの程度では不満に感じるぐらいハードルを上げても良いと思います。5-

  • Cブロック第2グループ

ザ・セバスチャンファミリー(アマチュア) 「遺書」

ツッコミが興奮すると外人口調になる。でもM-1は本物の外人さんも多いからなあ(笑)、下手したら今年は三組ぐらい準決勝にそういうコンビが残ってもおかしくないポテンシャルある人達揃っているし、外人風みたいなのは厳しいかもしれない。1

アランドロン(アマチュア) 「ネタが決まらない」△

師匠がいるのと舞台経験は豊富にあるわけですから、基礎は当然しっかりしているんですが、こういうメタな台本を持ってくるのは意外、通しても良かったんじゃないかと思いましたが、でもお店勤めていた期間が長いからなのかも知れませんが、出だした頃の水玉さんや$10・白川さんと比べても明らかに喋りがお水臭いのが難と言えば難か、しかし去年のM-1で見たときは凄い名前で来るなあと思ったけど、本当にお弟子さんで正式に二代目・アランドロンだったのは驚き。3+

ザ☆ギャランドゥー(アマチュア) 「雪山遭難」

ボケの人がヘルメットを被っていて、ツッコミの人がそれを叩いて突っ込むという一発ネタでした。去年も出ていたの覚えていますが、去年の方が面白かったかな? うん去年は3付けてます。1

裏ブラウン(アマチュア) 「相方への感謝の手紙」

「強面」「相方への手紙」の二つで被ってました。前に見たときの方が面白かったかなあ。1+

土瓶(アマチュア) 「泥棒やってみる」

から、相方にBGMをお願いするというネタ、とりあえず「夏の日の1993」だけは覚えています。1

変ホ長調(アマチュア) 「セレブ合コンがしたい」◎ 合格

やっぱり決勝初の女性コンビはアジアンじゃなくて、変ホ長調であるべきだと思いました。それ以上言うことないです。皆さんも決勝か敗者復活戦のテレビ中継のあるステージまでは確実に来ると思うので、そちらでじっくり見てください。ネタの基本ラインは去年と変わらず「負け犬世代」で、しっかり時事ネタも入っていて素晴らしい。ここも極悪連合とは違う意味で違う競技ぽい空気出してました。あと一週間ぐらい前になんばCITYの前でママチャリに乗って道を行く、O・D・Aさんを見た気がするんですが、ご本人に間違いないですかねえ、間違いようない気もするんですが、どうでしょう。5

難波横山(吉本興業 大阪) 「なにかが生まれるきっかけ」 合格

ここもボーダーラインかなという話題に上がっていたので、合格良かったですね、baseよしもと勢は結局M-1登録時に吉本興業所属になっていた人達は全員合格。3-

  • Cブロック第3グループ

パステルモグラ(アマチュア) 「河原で父子遊び」◎ 合格

別にこの辺はプロフィールの所属事務所欄に「吉本興業」って書いても良いと思うんですけどね(笑)、プロだからといってハードルが上がるということは無いと思うんですが、元baseとかで脱吉本を計ろうとしている人ならともかく、そうではなくあくまで吉本一本で考えている人は、オーディション組の人でも一度でも吉本のプロの舞台を経験していたら、どうせ自己申告なんだから「吉本興業」って書けばいいと思う、結果的に今年は大阪吉本からのエントリーが全体の割合から見て少なめになっています。でもある程度インディーズとかやってる人とか、元々吉本の劇場に出ていていまは離れているみたいな人は、「アマチュア」ではなく、せめて「フリー」と書いてほしい、もしくは「水野夏樹ファンクラブ」みたいなお遊びやるとかしてほしい。「実質アマチュアじゃない」みたいな人達、大阪予選は多過ぎです。
パステルモグラさんに関しては、このネタについては何回も書いたような気がするので、面白かったですと言うだけです。4+

キャベツ確認中(吉本興業 東京) 「秘書がジャンプできない」○ 合格

この日の朝の時点ではサイトに名前が載っていなかったサプライズ、生・辻本清美に大盛り上がり、辻本清美と秘書という設定でやりきっていて面白かったですが、「プリプリプリンス」とかで見たキャベツ確認中って、僕の記憶ではこんなコンビじゃなかったよなあ、恐るべし辻本清美(笑)。4

タツジン(アマチュア) 「地球環境を考える」

タバコのポイ捨てを注意とか、去年の現役NSCで出てた時の方が良かったかな? 1+

バンパイア(アマチュア) 「テレビのクイズ番組」

クイズ番組に出たいというコント漫才。ネタは覚えていないけど、片方がアゴの人ですね。2

銀シャリ(吉本興業 大阪) 「一週間」◎ 合格

もしかしたら僕が見ていないだけで放送されてるかも知れないけど、GAORAファンダンゴの中継は「桃太郎」や「時間割」ばかりで、この「一週間」をやらないのは、ある程度勝負ネタと考えているということなんでしょうね。5

りあるキッズ(吉本興業 大阪) 「かわいい人」

「最近子供がかわいい」というのと、「大学生の方がもっとかわいい」というネタ、もうさすが今年ラストチャンスだけあって大御所の雰囲気、ネタ時間も短かったと思う、多分2分チョイぐらいであっさり終わってました。4

結果と感想

合格20組は次の通りになりました。

のろし(松竹芸能)
ヘッドライト(吉本興業 大阪)
さるつかい(アマチュア)
ジャルジャル(吉本興業 大阪)
NON STYLE(吉本興業 大阪)
大脇里村ゼミナール(アマチュア)
マラドーナ(吉本興業 大阪)
ジャンクション(吉本興業 大阪)
つばめがえし(吉本興業 大阪)
カルパチーノ(吉本興業 大阪)
フロントストーリー(吉本興業 大阪)
デニッシュ(山中企画)
にのうらご(吉本興業 大阪)
変ホ長調(アマチュア)
難波横山(吉本興業 大阪)
パステルモグラ(アマチュア)
キャベツ確認中(吉本興業 東京)
銀シャリ(吉本興業 大阪)
勝山梶(吉本興業 大阪)
りあるキッズ(吉本興業 大阪)
オートバックスM-1グランプリ2006公式サイト - 予選結果速報

自分が○より上の予想した中では、HOFU、おてもと、ななまがりが落選、無印からの合格はつばめがえしと難波横山ですが、この辺は現役プロということで多少厳しめだったので、20組という予想より少し多めかな? というぐらいの合格者数だったので、ボーダーラインに思われていた所が何組か多めに通ったように思いました。
しかし二回戦ともなるとレベルが高いです、僕は終わった後はフラフラになりながら帰って、家に着いた瞬間バタンと倒れて寝てしまいましたが、次の日には回復していましたからね、ということで皆さんお笑いは健康に良いですよ(笑)。あーでもおてもとかななまがりはどっちか受かって欲しかったなあ。