『やっぱりヒーローになりたい!―サーラの冒険〈6〉』(山本弘/富士見書房)

やっと読んだ、で、正直失敗したと思う、これは納得出来ない。山本先生はハッピーエンドにしたかったんだろうけど、それなら5巻のラストはない、いやそのもっと前から、この作品はバッドエンドに向かってひた走っていたはずだし、僕はそれが山本弘がこのシリーズの続編を長く書けない理由だと思っていた。それがこれはないわ。秋田みやびなら間違いなくサーラに責任取らせていただろうなあ、うーん10年間待った甲斐は残念ながら無かったです。これが山本弘なりのバッドエンドだというのは分かるんですよ、でも読者は10年待って、10歳年も取った訳だし、そして前作と今作で物語世界に与えた影響、動かしてしまった世界と社会を考えると、これはバッドエンドじゃない。