4月の改変を見ながら何となく総括にレスっぽく反応

新田五郎さんのエントリーより。以下、黒文字強調は返答したい部分の引用です。

とにかく、核となるコンテスト番組がないと定着しにくいのが関東のお笑いだと思う。

これは関西でも基本的にそうです。今はなくなったけど、昔は夕方とか深夜に若手のコンテストやバトルのレギュラー番組は絶えずあったし、それらが無くなっても各局それぞれ年に一回大きなお笑い賞レースをやっていて、それの優勝者がフューチャーされるという形で大阪のテレビお笑い界は回っています。

たぶん現状のお笑いブームは2000年から始まったという仮説を立ててみた。

なんだかんだ言っても今のお笑いブームはオンバトからM-1の流れが生んだものだと思うので、この定義は当たっていると思います。2000年から2001年の間に、具体的にどの日どの瞬間にというものがないのが、ここで新田さんが話しているような現在のブームらしい事だと思います。

カンニングってどこから出てきたの?

関西者からすると、レギュラー的な番組としてはバトルだった頃の「笑いの金メダル」ですが、やっぱりめちゃイケの「笑わず嫌い王決定戦」でしょうか、関西にいると東京の若手お笑いの人の階段を上るところって見えにくくて、突然「笑わず嫌い王決定戦」→「笑いの金メダル」→「エンタの神様」の流れに乗ったように見えています。

次長課長も、(関東で知られてる)コンテスト上がりではないですよね。

次長課長は大阪ローカルのコンテストでも無冠ですね、まあこの世代は層が異様に厚かったので、他にも無冠組は多いんですが。
あとM-1に関しては、やっぱりますだおかだフットボールアワー笑い飯アンタッチャブルと毎年のようにうまく翌年につながる引きを作れていたことがブームを引っ張れた要因としてありますが、その役回りを笑い飯麒麟、千鳥にここ数年のし掛かっているというのは、番組的にも本人達的にもどうなのかという思いもしています。
いまがダウンタウン後という時代であるということ、東京も大阪もここ十数年、ダウンタウンのブレーンやかつてダウンタウンを発掘したと言われた人達がお笑い界を引っ張ってきて、その後チルドレン達が大量に参入してきて、いままたダウンタウンチルドレン達が現場やバッグステージに入って、後進を指導するポジションに多くついている流れになっているということもありますが、だからこの長く続いている“ダウンタウンの時代”というのをかなり意図的に壊そうと思って壊せる人が出ない限り、カリスマ的な芸人は現れないし、この状況が続いていくとは思うんですが、そんな奴はこの状況下で現れるのかとか、現れたところで壊すことが出来るのか? そもそもそれを壊すことに意味があるのか? という疑問もついて回りますしねえ、ただこの時代はブームとして結構長く続くと僕は思うんですが、変革ではなく終焉という形でこのブームというか時代が終わったときと言うのは、後続世代への影響は大変なことになるような気はしています。だからといって変革を急ぐべきなのかというと、それも特に望んでいる人が少ないような気もするし、去年の末のABCお笑い新人グランプリの予選の内容と結果について、「演者はダウンタウンに似たタイプが少なくなってきたけど、選ぶ方がそれにまだとらわれている」というようなことを、「お笑いを見るにあたり」というブログが書かれていましたが、それは僕もM-1三回戦の審査で思いましたが、ただその審査する側の理屈がお客さんのニーズにまだ会っている可能性は高い気持ちも少しあったりするんですよね。
実際に今売れている芸人さんの語る芸人論って、『「松本」の「遺書」』に書いてありそうな内容が多いし、ちょっと実験的なことやってみましたといっても、それはほとんどが『一人ごっつ』に似てしまっているという状況がある。
もちろんそうじゃないことやってる人も沢山いるけど、影響力がある形で披露できる場でやっていないのがほとんどだし、そのままの形で影響力のあるところに持って行くのが難しくなっている。
別に今すぐ危機状態にあるとか、現在の状況が手詰まりとは思わないんですし、このブームは仕掛け手が長く続かせようと思えば結構続くと思っていますが、じゃあその次は? ということを考えると、少しは手を打っておいた方が良いかもという心配はあります。特に演芸業界とテレビバラエティ業界が微妙に乖離を始めている気がしてならなくて、そしてテレビバラエティ界と離れて全体を食わせれるほど、まだ演芸業界が豊かになっているとも思えないので、当分は大丈夫だけど少し考え始めた方が良い時期には来たかも知れないんだけど、じゃあそれをする場所と時間が日本のテレビ界にあるのか? という所で詰まってしまう、劇場があると言うにしても、それで食えるのか売れるのかという問題も出てくるというのが、新田さんの総括記事読んだ感想でした。
(ゾミ夫)