オタクネタをやるのなら天津は東京に行った方が有利ではないか?

ちょっとこれを読んで思い至ることが色々とありましたので、一つ一つのテーマ別に語っていきたいと思います。引用してレス形式ではなく、ポイント事に区切っていきます。

オタク絵が巧い天津・向さんなのにHPが簡素な件について

これについてはPCで画を描く環境もなければ技術もないという一点に尽きると思います。確か彼はパソコンが家に来たのが比較的新しい方なので、その技術も機材も揃っていないということだけが理由かと思われます。

おたくキャラへの転向は、解散するかの二択の選択肢だった

この辺はストリークの「もう一度自分たちの好きな野球ネタをやって解散しよう」というのと順番は逆ですが似ていますよね、思えばストリークも天津もそれぞれ野球ネタ、オタクネタの解禁から、現在のブレイクしそうな位置にまでいった曲線って似てるんですよね、後述することですが、このまま大阪にいても広がりなさそうなことも含めて似てるんですが、唯一違うのはこの転向に対してストリークは満場一致の賛成得ているのに対して、天津については賛否両論があることでしょうか、リンク先のにづかさんですら、オタクじゃない方の天津のほうが好きだったと書いてるわけだし、女の子ファンとかならもっといまの天津に拒否反応示すというのは当然あるんですよね。
ただオタクネタやる前の天津って僕のイメージでは、確かに漫才の技術はいまの若手では飛び抜けているし、ネタも確かに面白いけど、ただこの手のタイプの若手漫才コンビっていうのは、関西にいると毎年何組も出てくるような言ってしまえば、巧いけど凡庸という感じで、向くんの風貌以外にはこれといった特徴のないコンビだったと思っています。
自分の中では「実力は認められながらも、関西のファンには評価を得ながらもブレイク仕切る前に、下から出てきた新しい人達と上で居座っている人達に圧迫されて、いつの間にか消える漫才コンビの典型」というのが、僕の天津と○○○○(勝手に想像してください)に対する評価だったんで、別にオタクネタがどうとかではなく、ストリークにも言えることですが、明らかに自分たちの色を出せるようになったというのは、物凄い違いになったと考えています。
あと自分はオタクジャージに身を纏う前の、スーツでマッシュルームカットの向君の方が、生々しい気持ち悪さを感じていたので、萌えジャージで散髪してきたときの向君の方が、笑える気持ち悪さのレベルまで降りてきたように自分は思えたというのもあったりします(笑)。

天津は東京に行くべきか?

まあ、結論から先に言えば行くべきでしょうね、理由はリンク先の記事でにづかさんが言ってる通りなんですが、天津に限らず、これはもうケンコババッファロー吾郎のようなサブカル・オタク寄りのネタをしている人全てに言えることだし、ストリークのようなスポーツネタの人もそうだけど、こういう人達を養いきる土壌って、実は関西はないと僕は思っています。
先に話題が違うストリークについて片付けておきますが、関西にいても残念ながら野球や阪神の番組に沢山起用されるかというと、それはちょっと考えられないんですよね、まず地上波民放はそういう番組をやるときはどうしても大御所優先になるし、また若手で阪神ファンで野球に物凄く詳しいという枠は、$10が完全に抑えてしまっている訳で、大阪のテレビ界の保守的なことを考えると、一度$10が確保した椅子を奪うのは、ストリークが$10の十倍の実力を持っていたとしても難しいと思うし、そんな$10の十倍の実力があるのならそんな椅子に固執する必要はない(笑)。
そうなるとやっぱり東京に目がいくんですよね、東京だとやっぱり野球だけで見ても必要とされるパターンが豊富だし、一つの枠に二つとか三つも椅子がある上に、椅子取りゲームの入れ替えも激しい、またスカパー!のスポーツ専門局の仕事が出来るというのはやっぱり大きい思いますよ、GAORAスカイAは親元が関西の放送局ですが、全国放送となると中途半端なクラスの東京のタレントさんを使う裏切り者の毎日放送朝日放送が親元ですから、せいぜいアメフトの番組にタージンさんを起用しているぐらいで、シーズンオフの番組にストリークや青空を起用するなんて考えられないし、その辺について吉本って本当に営業かけないんだなと思う反面、東京にいたらそろそろ新しい人をということになって、絶対に目に止まると思うんですよね。
これより深刻なのはオタクネタやってる人達で、リンク先の記事にあるように、土壌が少ないんでなくて、こっちは全くないですからねえ(笑)、正直オタクだけでなく、サブカル全般にまで広げても全く需要があると思えないし、本気でそっち方面だけでやるのならメジャーをある程度捨てる覚悟でアングラ方面に突き進んでいくという手段しか考えられないんですよね、例えば山田ジャックみたいな方法しかない。だからといってそういうアングラ路線というのは、いまのファンとしても望むところではないでしょう。
いや「ケンコババッファローは成功してるだろ」と言われるかも知れないけど、あれは正直2丁目からbaseまでの遺産や延長のモノであって、いま彼らがやろうとしていることが正当に評価された結果とは僕には悪いけど見えないです、これはプラン9に関しても同じ。
だって大阪ってこの手の話になると、いまだに竹内義和を出してくるぐらい、新しい文化が育っていないの丸出しになるわけで、そりゃ関西においてオタク文化なんて育たないという話ですが、これって本来ならいま現在現場の最前線で担い手になっていなくてはいけなかった人たちを、岡田斗司夫ガイナックスを設立するときに、関西のそういう才能を根こそぎ連れて行った結果じゃないかと睨んでいるんですが、どんなもんでしょうか?(笑) まあ実際問題として向君が「ポンバシ系 向」としてやっている日本橋も、街全体の比率からするとそういうお店なんて、そんなに多くないしね、一時期よりは増えたけど、それでもDVDショップとかの増え方に比べたら全然インパクト薄いでしょう。
話を天津に戻すと、やっぱりはりけ〜んずが東京でこの分野の独占企業になってるる状況見ると、天津ならもっとチャンスあるだろうと安易に思うんですよねえ(笑)、サッカーとお笑いに比重が大きくなってから、特定の番組以外全くチェックしていなかったアニメチャンネルの番組をこの前フラッとチェックしていて驚いたんですが、はりけ〜んずっていま複数のアニメ専門チャンネルで情報番組のMCやってるんですよね、そしてリンク先にもあるように、声優イベントなどは独壇場になっている。天津が東京にいたらこの分野についてはりけ〜んずと食い合うのではなく、首都圏の市場規模を考えれば共存共栄してこの分野を栄えさせることも十分に可能だと思うのは自然なことだと思いますし、本人達もこの前「ヨシモト∞」での向さんの秋葉原に興奮した話とか、『自分にとっての前田師匠とは、元サブミッションズ前田ししょうではなく、はりけ〜んず前田登のことです』という発言とか聞いてると、意欲はあるというか、そういう話から外堀を埋め始めているなという気はしていますが。
だから何を言いたいかというと、「笑いの金メダル」のワンミニッツショーに続いて、今度は「めちゃイケ」の「笑わず嫌い王決定戦」と、橋は用意されたんだからきちんと踏み外さずに渡って欲しいということを願うだけです。
いまbaseではファンが増えてるのか減ってるのか良く分かんない感じだし、というかこれは関西芸人全員に言いたいことだけど、チャンスがあったら行くべきだよ、こんな小さな村にこだわって大志を志せないのなら、そもそも芸人なんて最初から辞めちまえと正直思うよ、テレビの世界で生きたいと思うのなら当然だし、劇場・舞台を中心にしたいにしても東京・横浜の人口と、大阪・京都・神戸を合わせた人口の差がどれだけあるか考えれば直ぐに答えは出ることです。寂しいことですが、これが現実なんですよ、それに目を背けてファンも芸人さんにわがままを押しつけるのは絶対に良くないよ。どうしても関西に居続けて欲しいというのなら、いまの10倍のチケット代金になっても劇場に通い続ける忠誠を、それを要求する芸人さんに一生誓う覚悟を持ってからするべきです。
ちょっとまた関西のファンの中に「東京に行かないで病菌」が流行りだしているみたいなので*1、「天津は今すぐにでも東京に進出すべき論」と合わせて言っておきます。
だいたい人口の話もそうだけど、大阪のテレビ界がここまで保守的なところ見せていたら、若い芸人、新しい事してる芸人に芽がないなんて分かりそうなもんだと思うんですが……、劇場だけで芸人さんが食えていけないのは自分たちが払ってるチケットの代金と客数で掛けたらすぐに計算できるでしょうに、やっぱり関西って2丁目劇場以降、お笑い鑑賞は子供の趣味になっているという友人の分析は正しいのでしょうか?

*1:特に陣内智則を皮切りに、ケンドー・コバヤシ、バッファロー吾郎と関西に根付いてやっていくと思われていた人の実際の進出や、その噂が出るようになったのが相次いでいるから気持ちは分からんでもないけどねえ……。