最後の「ビーニバトル ビーコード」baseよしもと

青空が降格した月のビーニバトルをチケット買いながら行かなかったということは、10月から行ってなかった訳ですが、最後ということで「ビーニバトル」行って参りました。流石に最後の「ビーニバトル」でしたし、今回が芸人さんにとって運命の分かれ道のような重要な意味合いを持つ回ということで、チケ売りの芸人さんはかなり早い段階で売り切って、事前の準備をしていたようです。出番順の抽選とかもメモしていましたが、当然のように省略します(笑)。

MC:NON STYLE

石田さんの体重は49キロらしい、痩せてるなあ。オープニングトークは石田さんの引っ越しの話と、森田まさのりの『べしゃりぐらし』の話でした。MCっぷり、佇まいなど、やっぱりいま一番大阪で輝いている若手芸人です。

勝山梶 漫才「川で溺れている外国の女性を救助」15位50票 降格

出番順の抽選では最後に引いてトップ出番を引いてしまい梶さんが相当テンパっていたのですが、それが無くてもネタのクオリティが若干低かったと思いますし、baseの女子客が喜びそうな道具立てを色々と並べていているのですが、僕はbaseの客って偏ってるし嫌な感じはするけど馬鹿じゃないなとは思っているのですが、それはこういう「いかにもbaseの客が喜びそうなことばかりをこれ見よがしに並べたようなネタ」になると、意外と拒否反応示すって事ですかね、コンビで抱き合ったりするのとかは、絶対に“やおい”的な妄想をかき立ててという狙いが見え見えすぎる。今日は100点満点採点で、55点。

span! 漫才「街で人違い→パントマイム」5位101票

こっちもいかにもbaseのお子ちゃま達が好きそうな道具立てを並べまくったネタだったんですが、span!の場合はこれが本人達のパーソナリティにあっているという事もありますが、客層に応じた一番受けるものを的確に判断して出してくる能力というのが、やっぱり普通に高いんだと思います。多分この人達、大人の男ばっかりの劇場にほりこんでも、すぐに客層に合わせたネタを見つけ出すんじゃないでしょうか。でも5位はヤリ過ぎだと思います(笑)。65点

ロデオボックス コント「審判に抗議」14位60票 降格

いろんな事にアウトを宣告するという甲子園の審判という設定、ここについては降格を疑問に感じている人もいましたが、後半あそこまで間延びしてしまってはダメでしょう、悪いときのロデオボックスが思いっきり出た感じがしました。ロデオボックスは結構良く噛む方だと思うんですが、それなのに噛みやすい上に、噛んだら致命的になるようなネタが多いような気もします。しかしここが降格したら、あっさりとビーサン一位二回取りそう。60点

プラスマイナス 漫才「ドラえもんをやってみたい」3位105票

前半のツカミ部分は神谷明のモノマネ、オープニングトークではお馴染みの麒麟・田村と新ネタの長州小力をやってましたが、東京でのテレビ露出で兼光さんのモノマネというのを、まだ出していないのは凄い計算高いと思うし、未来が開けてるなあと思います。まあ相変わらず観客席からのアウェーのプレッシャーというのはありましたが、それでも三桁の得票を取って三位になるんですから、本来ならばビーニの中にあったら実力がズバ抜けていると思います。80点

ベリー・ベリー 漫才「修学旅行」11位75票

踏みとどまったぁ、良かったあ〜。今回は大一番と言うことで、他のコンビも自信のネタを持ってくるかと思いましたが、流石にビーニバトルでも再三やってるし、年末年始の賞レースの番組でもいっぱいやったから「ガンシューティング」は今さら出来ないのですが、持ってきたのが少し弱い方の定番でしたが、久しぶりにこの「修学旅行」見て思いましたが、「ガンシューティング」もM-1敗者復活戦でやっていた「結婚式」もそうですが、良いネタはパターンとかボケの出し方全部一緒なのに気付きましたが、まだベリー・ベリーに関しては賞味期限が切れる様子がないからまだ良いですよね、落ちにくいシステムになった時に残った訳ですから、違うパターンも含めて良い熟成期間にして欲しいです。70点

ネゴシックス コント「七夕の短冊」7位90票

ビーサンに落ちてたら、いつの間にかうめだ花月か東京に移籍していたと思いますが、小道具使うパターンは飽きられてるから、オールザッツでやってたようなギャグ漫談に新しい道を模索した方が良いのかなあという気もしています。まあとりあえずこの大事な月に久しぶりにビーニに戻れて良かったです。50点

青空 漫才「子供が欲しい→手遊び」12位71票

また12位で崖っぷち残留と、ビーニバトル後半の青空を物語る成績での残留となりました。ネタそのものにも不満はたくさんあるけど、それ以前に青空をbaseで見るの三ヶ月振りぐらいですが、なんか客席からビックリするぐらいアウェー感が出ていたように感じたのは気のせいかなあ、これ気付いてなかったんだけど、青空ってこのビーコードのシステムになってからは、最初の頃は連続で2位とかになってるんですよね、その後の順位の下がり方というのが、かなり南キャンがランキングから転げ落ちたのと似た曲線なんですよねえ、ヤバイかも知れない。
ネタの「子供が欲しい」というのは年相応の良いテーマの選択だと思うのですが、「子供が欲しい」とか「子育てをしてみる」という話題に、須藤さんの台詞にも岡さんの台詞にも全くリアリティが感じられませんでした。そういう意味でおそらくターゲットにしているであろう大人の共感も得られないだろうし、baseに多数いるお子様に関しては言う必要もないですね、「手遊び」ネタに関してはもう論外で、こんなネタはツインズとかちびやまちゃんみにやまちゃんとかゆう&つばさとかでしかもう許されない題材でしょう。
ここは年に一度は夏ぐらいに「今年は青空、M-1ファイナリストになるかも?」と思うような出来を見せているのに、なんかもったいないよなあと思います。正直、残留できたのは奇跡的な内容でした。45点

鎌鼬 コント「ビーボーイサークル」10位78点

ツカミの影マイクでの台詞一発で空気が良くなったのが勝因でした。ここもちょっと狙いすぎだったかなあ、ツカミとオチの印象だけです。78点

ソラシド 漫才「学校での罰→校内放送で呼び出し」2位130点

前半は正直弱かったと思うんですが、後半のボケが大きくて好印象、やっぱりこういうアンケート形式でオーディエンスから投票を終わってから回収する形式のバトルだと、後半が大事だなと痛感します。自分的にはかなり良いなと思ったんですが、僕がソラシド良いと思うと、大抵ダメな結果になることが多いので、ヤバイかなあと思ったのですが、でも2位はやり過ぎだと思う(笑)。最高沸点が高いボケがドカーンと来るかわりに、どうしようもないダメなものも随所に散りばめられているというのは、もうソラシドというより、本坊さんの味と割り切るしかないと思う。70点

ブロンクス 漫才「駅でいちゃつくカップルがウザイ」6位100票

この大事なビーニバトルに勝負をかけてきたという感じのネタで三桁得票でしたが、ここはビーニの後半は延々と同じようなところを推移して終わりましたね、ただはっきりいってbaseでしか通用しないことを延々と極めていってる感じなので、先々は心配ですから、早く今やってるバレーボールとかで飯の種につなげるようなものを見つけてほしいです。64点

ビタミンS 漫才「ラッキーな話」13位65票 降格

今日は所ジョージさんのお誕生日だったらしいです。僕の周りが凄い受けていて、みんな丸付けていたりしたのですが、他の所で見ていた友人達はみんな「微妙だった」と口を揃えていたので、やっぱりこういうお笑いライブの観覧って半径数メートル以内にいる他のお客さんの影響って大きいんだなと思いました。85点

とろサーモン コント「隣部屋の騒音」1位142票 昇格

スカシではなく、コントを持ってくるのはクレバーな選択で、最後のビーニバトルにして初のビーイチ昇格を飾りました。弱いボケが一つもなく、最後のどんでん返し的なオチはここまで多かったのですが、この時点では一番巧かったと思います。オチだけで3点プラスしました。91点

ジャルジャル コント「電車」4位103票

正直ここか最後の出番の所のどっちかが1位と思ったんですが、まあとろサーモンの1位は納得なんですが、それでもなあジャルジャルマラドーナの順位は納得できないです。
僕は少し感じていたけど、ジャルジャルはもう明らかにこのレベルにはいると格の違いがありすぎますよ、格が違いすぎて逆に違いが見えにくいのかとすら思うぐらい、僕はもうここに関しては“天才”という形容詞しか感想ないです。正直これだけの才能がbaseよしもとのアンチ客に足引っ張られている現状は見るに忍びないです。まあそれでも三桁取るんだから大したものですが、プラスマイナス共々、もうbaseよしもとに出たくないんじゃないかなあ、僕はもう今関西にいる芸人の中では、チュートリアル笑い飯ジャルジャルの三組が一つ次元の高いところにいる天才だと思っていますが、それだけの才能、本当の意味での“ゲンセキ”がこんな扱いを受けているのは悔しいです。「10カラット」のメンバーに残れなかったのはいま思うと本当に痛恨です。プラマイには噂がありますが、ジャルジャルも東京という決断急くべきかなあ……。ホンマに大声でこれ見よがしに劇場ロビーとかで出演芸人の悪口とかいってる奴らは劇場スタッフが「他のお客さんのご迷惑になります」と注意するべきだぞ、まあそんなんが一人や二人じゃないし、ガキというわけでもないんだからねえ、大人として恥ずかしいことしているという自覚はないんですかね、ああいう人達は、そういう人達はbaseの客のことを「子供ばっかり」と言うけど、その子供の前であの人達は大人としての振る舞いをきちんと出来ていると言えるんでしょうかね。97点

ジャンクション 漫才「切れるネタ?」16位35票 降格

なんの話か全く分からないまま終わってしまいました。相方が喋ってることを聞いてないとか無視するというのは、baseの客がよく笑う安牌ネタではあるんですが、それだけでやろうとしてらそりゃダメですよね、客層的にジャンクションはどんなネタをやっても落ちることはないだろうというような客層だったと思うんですが、まあお客さん舐めたらアカンよということでしょう。しかしジャンクションはずっとビーイチにいたのに、このタイミングで一気にビーサンに転げ落ちる間の悪さ、このタイミングでしっかりと戻れるソラシドやネゴシックスとこのタイミングでビーサンに行ってしまったジャンクション、ミサイルマンとは実力とか面白さ以前の、星の強さみたいなのを感じさせられます。ジャンクションもキャリア的にこの躓きは痛い。30点、正直20点とかでも良かったと思う。

ヘッドライト 漫才「母親への手紙」8位88票

得意パターンの「手紙の省略」の中から、M-1準決勝でもやった「母親への手紙」を省略していくネタでした。前に見たときは、この手紙ネタは最初の省略前の部分に笑いどころが少なかった気がするんですが、今回は一枚目から笑いどころが随所に織り込まれていて、もうちょっと順位が伸びても良いかなと思いましたが、なんかビーサンのなぎさやママ・レンジについても思いますが、今日のヘッドライトや青空に対する反応を見ても、お客さんが微妙に世代交代を求め出しているのかなあ? 82点

マラドーナ 漫才「怖い話」9位80票

一昨年のM-1セミファイナルまで駆け上がった必勝ネタ、最近よくやっている「一気コール」と「校歌」を避けるとしたらこれしかないという所でしょうか、それでも投票が伸びなかったのはbaseのお客さんにとっては、このネタも飽きるぐらい見ていたからなんでしょうか? ジャルジャルと違って変なアンチもいないから、ここが一位の可能性が高いと思っていたんですが、正直不思議でした。95点

今日の総括

ということで、ビーサンに落ちたのはビタミンSロデオボックス勝山梶、ジャンクションでした。ビタミンSと青空だけが少しだけ逆だったんじゃないかなと思うだけで、後はまあ仕方ないかなと思います。
最後のビーニバトル、しかも今度の改革で今月のビーニバトルの結果が今後を大きく左右するような重要な回だったのにも関わらず、かなり低調なデキだったと言えると思います。結果的に僕の投票は80点オーバーのマラドーナビタミンSとろサーモン、ヘッドライト、ジャルジャル、プラスマイナスの六組へ投票しましたが、正直○よりも×を付けたいという欲求にかられるコンビが四組いましたね。
ここしばらくビーサンバトルにたまにいくだけで、baseよしもとに行く頻度が下がっていたんですが、久しぶりに今月は沢山見に行きましたし、ビーニバトルも最後ということで久しぶりに見に行きましたが、baseよしもと、あからさまに雰囲気悪くなってように思えてなりませんでした。
「幸いな事に角座のお客さんは好きやからとか、かわいいっていう理由では投票しない。」「角座のお客さんはどこのプロダクションに行っても誇れるもんね。」というT・K・Oの木本さんのコメントは、あからさまにbaseやうめだを意識した嫌味だと思うけど、普通は僕はこういう言い草するの嫌いなんですが、これに関しては正直言われても仕方ないと思います。
僕はいまの松竹ってbaseよしもと勢に比べて、レベルはかなり低いと思うんですが、バリエーションの広さとか、それから来る可能性を感じるので、今年は少しB1角座の方に重心を移動させたいなと思います。あと友人のインディーズライブを手伝わせて貰うのを楽しませて頂きたいです。
ワッハ→角座→base→うめだぐらいの優先順序で考えたいと思います。とりあえずbaseに関しては2月の「base FRASH!」が好きなコンビばかりが出るライブであり、これなら吉本の関西若手の顔としてbaseの屋台骨を背負うべき人達だと思うので期待したいライブですし、これが万が一ダメだったら、baseよしもととの付き合いを考えたいところです。まあ面子的に大丈夫だと思うんですが、客入りとか、今のところのチケット売れ行きとか大丈夫なのかなあ?
でも「ビーニバトル」としては大入りの満員とはいえ、日程によってはビーサンバトルとかでこんなもんじゃない客入りの時はあるわけで、そう考えると客入り的にも演者のデキ的にも、最後にしては締まらない内容に終わってしまった感は否めないです。明日は明日で最後の「ビーイチバトル」ですが、ネタやった後で最後に身内の人気投票やって、一位の人たちだけに賞金が出るみたいなライブには流石に行く気にはなれないですね(苦笑)。