メジャーリーグ直訴の季節
現在のメジャーリーグへの道筋は単に選手のメジャー挑戦を規制するだけのものだから、例年この時期にこういう話題が出てくるのは仕方ない話なんですが、僕としては行きたいのなら行かせてやれという気持ちもある一方で、井川とか明らかに日本のプロ野球にモチベーションを失っている選手を無理矢理繋ぎとめておくのも、あまりチームや日本の野球界全体に良い影響を与えないのではないでしょうか、あの髪なんかも嫌われようとしている行為でしかないともとれるわけですし。
とりあえずある程度はメジャー移籍を容認していく形にしないと、日本のプロ野球の改革が頓挫していけば、今後は確実にメジャー指向の若い人が増えてくるわけで、そういった人たちがいまメジャーに行きにくくなる日本のプロ野球界を経ずに一足飛びでメジャーという道を歩まないのは、日本のプロ野球チームに入れば入団時に高額な契約金が入るという特殊事情は否定できないでしょう。そうなると日本のプロ野球界はメジャー引き留めのために、新入団選手への高額契約金の支払いというのを止めるという重要な改革が出来ない事情というのが出てくる。
またアジアやヨーロッパのプロリーグが今後発展して、日本のアマチュア野球界より魅力的になれば、メジャー指向のある若い選手が、自らの能力がメジャーレベルに到達するまでのプロとしての修練期間に他の国のプロリーグを選択する可能性もあるわけで、いまはまだ他国のプロリーグの力が劣っているから良いでしょうが、ヨーロッパでのバレーボールのプロリーグや柔道の爆発的な普及などを見れば、それは決して考えられないことではないはずです。
別にメジャーだけでなく、国内移籍に関しても先日の「プロ野球ニュース」で笘篠賢治さんが『日本のプロ野球界に置いても、もっと移籍市場は活性化されるべき』というコメントをしていましたが、それも含めていまの球団に有利すぎる選手の保有権の問題はきちんと着手するべきではないでしょうか?
ボスマン判決よろしくではないですが、チームとの契約期間が終わればその時点で自由契約になる、だからチームは契約を結んでいる間に、契約期間を延長していくというのが自然のようにすればいいんですよ、ドラフトで獲得した新人もきちんと高卒ルーキーには5年契約、大卒・社会人出身者には3年契約とかするようになったほうが良いですし、とりあえずもはやそのチームにモチベーションがない選手を置いておくよりは、高額で売れるうちに手放して、そのお金で新しい選手を取るという選択をしたほうが、チームは活性化されると思うんですけどね、そういう考えに日本の野球界がなるためには、移籍そのものがもっと増えないと難しいでしょう。
(SEABLOGスポーツ)