「10年お待たせしただけの価値はあるものになっている」山本弘

ソードワールド・ノベルの人気シリーズ『サーラ』の新作が短編として去年発表され、今日発売の『ソード・ワールド短編集 へっぽこ冒険者とイオドの宝』にも収録されますが、長編の『サーラ』シリーズも第5作目が10年振りに出ますよ、いやー本当に長かったですよ、しかし正直言ってもう待っていたとは正直言えないよなあ、いい加減6年ぐらい経ったときに、もうすっかり諦めていたので、感慨は深いけどやっぱり待たせ過ぎたという印象の方が強いですよね。
まあ別にこれは山本先生だけでなく、SNEの人たちには、特にソードワールド・ノベル関連のシリーズについてはほぼ全てに言えることなのですが、グループSNEの人たちは才能に溢れ、好奇心旺盛な方々が多いのは受け手として楽しいことではあるのですが、立ち上げている企画が多すぎて一つのシリーズがなかなか完結しないとか、中途半端になっていることが多すぎるんですよね、結局10年前のTRPGブームというか、国産TRPGブームというか、グループSNEブームというか、ソードワールドブームといって良いムーヴメントを大きなブームにも継続的な流れにも出来なかったのは、一番の大きな理由には大きなブームの受け皿となるだけの体力が富士見書房に無かったのいうのが一番大きかったと僕は思っているんですが、ソードワールドに肝心のグループSNEの人たちが手があまりにも回らなかった、人気シリーズが次々と途中で中断していき、清松さんのリプレイもバブリーズ以降大失敗続きで、ついには人気を支えていたソードワールド・リプレイも長きにわたって中断してしまって、完全にソードワールド世界に関しては失速してしまっていた中で、水野良先生のリウイシリーズがアニメ化もされる人気となり、新リプレイシリーズもかつてのスチャラカ、バブリーズを超える人気となって、ついにはメインストーリーである『魔精霊アトン』のストーリーが動き出し、ソードワールド世界とロードス世界の融合も実現したわけで、この良い流れを何とか以前のブームの時のように失速させないで欲しいです。
その為にも清松みゆき先生は『混沌の大地』の最新作まだですか? と僕は言い続けますよ(笑)。
しかし[SNE]とか[ソードワールド]とかっていうカテゴリ作った方が良いかな? 正直この二つのカテゴリじゃ表せていない気がします。(山本弘のSF秘密基地